2015年2月1日日曜日

ビッグ・アイズ



ティム・バートン監督最新作。
めっちゃ好きという訳ではないんですが、
主演がクリストフ・ヴァルツ×エイミー・アダムス!
ということで見てきました。
なんとなくファンシーなイメージを持っていたんですが、
良いい意味で裏切られて実話ベースの
ゴーストライターものでオモシロかったです。
期待どおり主演の2人は素晴らしく、
特にクリストフ・ヴァルツは無双!
と言ってもいいレベルで最高最高でした!
エイミー・アダムス演じるマーガレットは
暴力的な夫から逃げてサンフランシスコへ向かうところから、
物語は始まり、そこで出会った
クリストフ・ヴァルツ演じるキーンという画家と
恋に落ちて結婚することになります。
彼女は大きな目(Big Eyes) が特徴的な子どもの絵を
描いていたんですが、全く売れない。
それがひょんなきっかけで爆発的な人気を獲得するんですが、
夫のキーンが自らの作品として売り込み始め…という話。
話が始まるまでのタイトル、クレジット紹介が長いな〜
と少しイライラしたけれど、キーンと出会ってから、
一気に物語に引き込まれていきます。
2人で画家として頑張っていこうと、
レストランに絵を飾らせてもらえるようになり、
そこで注目されるのがキーンの風景画ではなく、
マーガレットの大きな目の子どもの絵。
舞台が1950〜1960年代であり、
完全なる男社会ということで女性作家が評価されない土壌。
そういった状況と一瞬のスキから嘘が始まり、
取り返しがつかなくなるのがオモシロかったですねー
確かにキーンが悪い部分はあるんだけれど、
キーンがいなければ彼女の絵が
売れることも無かったじゃないかというねー
加速度的に絵は有名になるけれど、
なかなか金が稼げない中で思いつくのがコピー
ここが興味深いなーと思って、
今でこそコピーしか手に入らない世の中ですが、
当時はコピーを売るという発想がないのかと。
なんでもコピーしちゃって、
オリジナルへのリスペクトを欠いてる!
みたいな現代への皮肉でもあるのかなー
キーンという人物の信頼の置けなさを
彼の行動で徐々に分からせてくる。
まー何といっても本作はヴァルツに尽きる!
あの軽妙なトークと身のこなし、顔で、
上っ面だけの空っぽな人間を見事に体現。
そんな彼にマーガレットも騙くらかされて、
「こいつ信用したらあかん!」
と感じてるんだけど、家族のためなら…
と己を押し殺し絵を描き続けてしまう訳です。
しかも対社会では有名画家の夫人としてしか
認知されない中で、その切なさがひしひしと伝わってきました。
万博用に描いた絵がNY TIMESに酷評されたときの
キーンの言動も興味深くて、
「批評家なんて絵が描けないやつがやる仕事だ!」
と喝破していて、それを言っちゃあおしめえよと。
ここからはヴァルツ無双の始まり。
アルコールに溺れてマーガレットと娘に
暴力を振るおうとするんですが、
その方法が火をつけたマッチを投げるっていう
狂い方が最高だったな〜鍵穴を覗く姿よ!
キーンに怯えた2人はハワイに逃げて、
エホバにハマりーの、キーンと裁判で戦うことに。
この裁判でのヴァルツのキレが最高最高でした!
(証人と弁護人の1人2役ってなんやねん!)
マーガレットは娘と絵を書くことを大切にしたいだけで、
娘と肩越しに手を握り合う姿が、
幾度も使われていて印象的でした。
ラストに実話の裏付けとマーガレットが存命で、
まだ絵を描いているという美談で大団円!
このクリストフ・ヴァルツを劇場で拝むべき!

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