2013年10月22日火曜日

ジョゼと虎と魚たち



池袋パルコ屋上で映画を見るという企画の一環で。
ジョゼ虎問題っていうのが個人的にありまして…
初めて見たとき、最後の妻夫木君の選択がどうしても、
どうしても納得できなかったんですなぁ。
あれから歳を重ね、数年ぶりに見た訳ですが、
違う見え方がする部分もあって、やっぱ映画はオモシロい。
そして、年齢や見る場所によって、全く印象が変わることを
ひしひしと体験しました。

まず、場所という観点ですが、これ大阪が舞台なんですよ。
すっかり忘れてて、冒頭の麻雀シーンでそういえば!
と気付いた訳です。
大阪出身で、あの映画を東京で見ると
急に自分が異邦人であることを痛感するというか。
あーここにおったけど、今はTOKYOなんやと。
東京住んで1年半くらいですが、
あそこまで大阪を意識したことはなかったかも。
劇中で語られる不自然な関西弁も伴って、
なにかとてもむずがゆい気持ちになりました。

年齢という観点でいうと、
当時は妻夫木君と同じ大学生だったから、
自分のことのように考えてました。
(お前の大学生活、そんな楽しいもんちゃうかったやろ?!
という声が聞こえますが、無視します。)
そして社会人となった今、もはや神の視点というか
完全に客観の視点で見てました。
そうすると、妻夫木君の男としての性質が見えてきて、
最後の選択も分かるというか。彼、泣いてたし。
そらそうやろ〜と昔よりも断然共感していました。
そして、上野樹里ね。
昔見たときは、なんでコイツこんな腹立つねん…
と上手く咀嚼できてなかったんですが、
今回見て分かった気がします。
記号的なもの(たとえば福祉とか)にすがったり、
仕事も恋愛も全部人のせいにするところとかが嫌で、
このキャラクターは現実社会でオレが嫌いになる
すべての要素を兼ね備えているなーと思いました。
だから、当時は見終わったあと、
まるでジョゼの施設の同級生(車を貸してくれるヤンキーね)の如く
「しばくぞボケ!」と怒り狂ったのです。
今回はもう大人になってしまい、一つの甘酸映画として
見ていたので、かなり楽しんだ。
くるりの「ハイウェイ」をリピートする毎日です。

2 件のコメント:

L さんのコメント...

おとなになったな、あふろ。

afro108 さんのコメント...

ええ、大人の階段のぼるぅぅ〜