2013年10月20日日曜日

トランス



ダニーボイル監督最新作。トレインスポッティング以来。
スラムドッグ$ミリオネアしかり、
28日後とか127時間とか見たいのたくさんあるんですが
後回しになっていましてね…
取り急ぎ、最新作見てみよう!と思い立ち新宿にて。
オリンピックの開会式の演出も手がける巨匠。
それにも関わらず、本作はなかなかに攻めた作品でした。

主人公はオークション会場で働く男。
そこに絵画を盗むため強盗がやってくる。
彼はその強盗に頭をぶん殴られて、記憶の一部を失う。
そもそも彼は強盗の一味で内部協力者。
盗んだ絵画の在処を知っている唯一の人物。
強盗団はやっきになって、その記憶を取り戻そうとする。
その方法が催眠療法なんですね。
ケーパーものなので、冒頭は強盗シーンから始まるんですが
タイトル出るまでのスムーズさは大好き。
アヴァンタイトルも含めて、かっけー!
このあとが普通のケーパーものと違って、ぶっとんだ映画の始まり。
催眠という設定があり、現実と催眠状態を頻繁に行き来します。
だから、観客はかなり能動的に見ていないと
そこの区別がつかなくなるので、興味はずっと持続します。
さらに、画の撮り方というか色使いも特徴的でオモシロい。
好きだったのは屋上で赤いネオンに当てられるところ。
あとiPadを演出に利用しているのもオモシロかったです。
記憶を取り戻す作業は催眠療法士が担当するんですが
女性なんですね。そしてファムファタール。
もともとは絵を巡る話だったのに、
いつのまにか男と女の駆け引きの話になっている…
(このくだりも絵を取り戻すためのことなんだけど)
そっからさらに人の「記憶」の話にまで及んでいきます。
覚えててもいいことないけど、
それを消してしまうことが呼ぶ悲劇とでもいいましょうか。
前半では記憶を失ったファニーなやつって感じで
描写されてるんですが、後半から終盤にかけては狂気。
しかも、それが彼の潜在的な部分でもあるというね。
怖いで、人間。
前述したとおり、現実と催眠を行き来するんですが
物語が進むにあたって、それが加速していき、
見ている観客もトランス状態へ。
そして最後の最後にすべてが明らかになる。
確かにオモシロいんだけど、複雑にしすぎて
終盤で全部回収した感が否めない…
まぁでも大したことではないです。
劇場で見てドキドキするのがオススメ。

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