2015年10月2日金曜日

白いメリーさん


超久々に読んでみた中島らも作品。
過去に「今夜、すべてのバーで」を読んだんですが、
活動があまりに多岐に渡るので、
どこから手をつけていいものやらと思いつつ、
古本屋で出会って買ってみました。
短編集で9つの小説が収録されています。
1つ目の短編では、
殺し合いが許される商店街の行事が題材となっており、
ぶっ飛び具合が最高!
一方で他の作品はホラーSFな要素が強くて、
彼のそういった側面を知れた意味でも楽しかったです。
一番好きだったのはラブ・イン・エレベーターという話。
男女2人が半永久的にエレベーターに閉じ込められ、
愛を育むんですが、男側が最後に気づく恋愛の本質の部分に、
ひねくれ者の僕は深く頷きまくりました。
最後に脳の王国という話のパンチラインで
締めさせていただきたいと思います。

誰だって、人に自分の心の中なんて
覗かれたくありませんからね。
心と心が隔てられてるってのは、
人間にとっては最後の救いでもありますからね

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