2013年5月24日金曜日

中学生円山



仕事終わりに駆け込みレイトショー。
前作の「少年メリケンサック」はそんなに良かった印象ないけど
本作はとても好きでした。
大人が大金使って、全力でやることの尊さよ…
クドカンと言えば、朝ドラ「あまちゃん」も絶好調な訳ですが
松尾スズキ直系のしょーもなさは年々ジワジワ好きになっています。
BRUTUSの伊賀大介×クドカンの対談でも言及されていましたが
本作は超エクストリーム。映画の持つ自由度を最大限に活用してました。
今回は中学生の妄想という壮大なテーマなんだけど、クドカンとの相性がバツグン。
「少年メリケンサック」を見たときは、ちょうど映画見始めた頃で
不必要なリアリティラインを勝手に引いてしまってた自分がいました。
これはクドカン映画という祭りなんです。
そのモードで見れば、十分楽しい映画だと気付いたのは
25歳という年齢になったからかもしれません。。。
あと、この作品では円山という中学生を客観的に見るような仕掛けになっているのも
関係しているかも。(ナレーションがおじさんの声
まーシーンごとに挙げてたら、本当にキリがないくらい
くだらないシーンで構成されている映画です。
冒頭のヌーブラ祭り、坂井真紀とヤン・イクチュンのくだり
レスリング場で起こす奇跡のシーン、プールでの超甘酸、
屋上の間延びしまくったアクションからのぉ〜とか。
いつもそうだけど、配役がバツグン。
特に草なぎ君ですよねー普段TVで見かけても感じる危うさ、
結局何考えているか分からない感じはピッタリだった。
ちょっとマジか!と思うようなブラック演出も…
あとはヤン・イクチュン。「息もできない」の主演であり、監督ですが
クソ笑ったなーコメディ部分の引き出しを見れて一層好きになりました。
(「シバラマ!」も言っていました)
さらに遠藤堅司のillness。口数少ないからおとなしいとは限らないぜ!
どれをとっても1級品の配役。
舞台の脚本書いてた人ってどうしても説明的なセリフ多くなってしまうけど
今回のクドカンはビジュアルとセリフの合わせ技でオモシロくする
というのを意識してるなーとか勝手に思っていました。
物語全体のテーマとして「正義はそれぞれの中にある」という
ある種「SUPER」に近い落としどころは
上手く飲み込めなかったかも。。
というのも最近、己の正義を絶対として振りかざす人が多いから。
まーそんなことは些細なことで
「妄想が現実を超えるとき、それが真実となる!」というのは
すべての映画好きにとっての金言だと思います。
これから見てないドラマとか見返していきたいし
著作もいっぱい仕入れたので、読んでいきたいっす。


0 件のコメント: