今月は訃報が多く、特にFrankie Beverlyが亡くなった話は辛いものがあった。ヒップホップの元ネタ入りの浅いソウル好きのような僕にとっても、Frankie Beverlyは本当に大好きなシンガーであった。ソウルのレコードはかなり手放したものの、MAZEのアルバムはまだ手元に置いてある。亡くなってからライブ盤を久しぶりに聞き直すと、そのマチュアな音楽性に改めて敬意を抱いた。彼が残した音楽は無くならないから、これからも聞いていきたい。
また、今月は読書で音楽が触発された。なかでも『プリンス録音術』という本は、プリンスのアルバムをスタジオワークから再評価するという斬新な内容で、本に載っている話を読みながらアルバムを聞くと、アルバムの持っている別レイヤーが見えてきて楽しかったし、なによりもプリンスの偉大さよ…!膨大な量のアルバムを残しているが、今はストリーミング、Youtubeなどでかなりのカタログを網羅できてしまう。聞いたことがないアルバムを聞くと、知らないかっこいい曲がゴロゴロ出てくる。人生レベルでDigっていきたい。
あとは『イッツ・ダ・ボム』もおすすめしたい。グラフィティの小説だが、現在のラップミュージックの捉えられ方と重なる部分も大いにあった。同じヒップホップというカルチャーに包含されるので、当然といえば当然なんだけど、重ね合わせて考えたことがなかった。ラップミュージックが語られる場面で感じる違和感の正体がずっと謎だったんだけども、それは究極的にいってしまうと、小池百合子がバンクシーもどきと一緒に写真を撮ったときの嫌悪感と一致することに気づいた。ラップミュージックがポップスとなり、マス化している時点で避けられないことではあるものの、表面的な知識だけ薄手の長シャツみたいに羽織って、足元は土足で入ってくるから、そらゲートキープしたくなるよな〜と。なんてことを考えたのでした。
ジャケットは公園でひろった落ち葉とバケツ。砂場の季節 has come.
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