2019年3月12日火曜日

2019年3月 第2週

3月4日
Terrace House 軽井沢編をいよいよ見始めてしまった。



中毒性が高いので距離を取っていたけど、
5月から2回目の東京編が始まるようなので、
それまでに見ておかねばという気持ちで。
ここに何度か書いているけど、
「テラスハウス見てるとかwww」
というリアクションに結構遭遇する。
それはあなたが極めて無知なだけであることを知ってほしい。
NETFLIXが制作に入ってからの東京編は
これまでドキュメンタリーをたくさん見てきたけど、
人生トップ10に入る傑作だと思っている。
あいのり的な恋愛ものを想定されている方が大半だろう。
確かにそれも魅力の1つであることには違いない。
けど、それは偏見でしかなくて何がオモシロいかといえば、
共同生活のギスギス感、
何かであらねばならない独特の圧力だったり。
一番の醍醐味は嘘か本当か分からないグレイゾーン。
それこそ森達也がドキュメンタリーで提示している、
あなたは何を信じますか?という話。
台本があるとかヤラセだとかそういう低レベルな野暮を
したり顔で言っているやつはリテラシーが低いから
これ見て勉強し直すといい。人生は小説より奇なり。

3月5日
Rap or Go to the League/2 Chainzで出勤。



全然想像していなかった角度からやってきた快作。
いつもの現行USマナーの曲も勿論あるのだけど、
90'sマナーの曲がこちとら原理主義者としてはアガる。
しかもネタ選びがグッとくるしアレンジの仕方もソリッド。
なんといってもAriana呼んでのRule the Worldは
Why Don't We Fall In Love/Amerie使いで
ブチ上がるしかないアラサー世代。
あとは9th Wonder謹製のThread 2 Societyもブチ上がり。
いわゆるBoombapと呼ばれるタイプのトラックに対して
Trap系のラッパーがそのフロウでアプローチするのが
新鮮で聞いていて楽しい。
最近はRussian DollをTerrace Houseと並行で見ている。



いわゆるタイムリープものなんだけど、
ドラマだし30分だし主人公がダーティーな女性でって、
いわゆるSFの定石をことごとく覆してきているのがオモシロい。
タイムリープものは終わらせ方が難しいし、
そもそも終わるのか問題もあるのだけど。
あと30分でサクサク見ていけると同時に、
長い時間見るという耐性が全くできてないことに気づく。
ドラマもいいけどドラマに使っている時間を映画に当てたら、
どれだけ見れるのかとか考えたり。時間は有限。

3月6日
II/Lucky Dayeを聞きながら出社。



去年Iが出てそれも好きだったけど、
今回のEPに収録されているPaint itは
Songs of this month!と言いたくなるくらい好き。
ミッドテンポでシンセの音色が気持ちいいし、かっこいい。
ブレイクでメロディが変わって、
ボーコーダー入ってきてからのラップ。100点。
Princeが生き返ったような雰囲気さえある。
アルバムが今からとても楽しみ。
帰ってからPodcastをアップロードした。
なんとか5回目までたどり着いた。
普段の感じでダベれるときとかしこまってしまうときと
その差が何なのか、あんまり分かっていない。
収録するときの時間とか自分のテンションに寄るのか。
そもそも他人が聞いてオモシロいのか、
とか割と禅問答みたいなモードになったりするけど、
今回はスコーン!とパンチライン出たので
聞いてほしい→ In Our Life 

3月7日
The Favourite をシャンテで鑑賞。



The Lobster ,The Killing of a Sacred Deer
と好きな作品を連発してくれてる
Yorgos Lanthimos監督の最新作だから楽しみにしていた。
過去2作に比べると物足りなかったけど十分楽しんだ。
(The Killing of a Sacred Deer が
あまりにも好き過ぎる問題)
政治、嫉妬そして地獄。
ひたすら権力へと傾倒していく女性たちの戦いは
悲劇であるけどそれと同時にコメディでもある。
音楽の使い方が特徴的で豪勢なストリングの音と
その音色を使ったミニマルなループが産む、
何とも言えない歪な感情。
とにかく男が不在なところもオモシロくて、
Queenによる「人の支配」の上では
男とであることは何の意味も為さない。
それは最近のMe too含めた10年代のwoman's live
とでも言うべき流れと無縁ではないと思う。
2人の女性が闘争を繰り広げるんだけど、
その方向性が違うのも興味深くて
Emma Stoneは私利私欲、自分の地位しか目になくて
他人を蹴落としてでもそれを勝ち取ろうとする。
一方で   は傀儡政権としての権力を欲する。
それぞれが自分のプライドとの戦いもあって、
見た人それぞれで違うと思うけど、
地べたを這いつくばってまで
自分の欲しいものを手に入れたくないし、
仕事できないくせに自分より立場が上の人間に
嘘ついてヘコヘコしてるやつとか見ると
虫唾が走るのと同じよう気持ちになった。
過去の作品も不快さを煽ってくるタイプの作家だったし、
これからもアイロニカルで不快な作品を作って欲しい。
帰りに日比谷ミッドタウンでクロワッサン買って帰った。

3月8日
朝ZIPを見ていたらカフェ男子特集がされていて
何とも言えない違和感が残った。
82年生まれ、キム・ジヨンの影響下なのか、
性別で何かを規定しようと試みてくると、
別にええやんけと思ってしまう。
カフェで男子が甘いスイーツ食うても、
Instagramに映える写真撮ってもええやんけ。
通勤に聞いていたのは
She Loves Me Not/Jeff Bernat



前作After Hoursが傑作だったので、
今回のEPは明らかに物足りなかった。
というか最近R&Bばっかり聞いていて、
自分の中でハードルが結構上がってしまっている。
そのぐらいレベルの高い作品が最近多い。
HIPHOPがTrapという型の中でレースしている中で
R&Bは音楽として成熟方向で聞くのが楽しい。
朝スタバでコーヒー買って昼休みに100円でおかわりして、
そこでダラダラするのが最高のルーティンになっている。
金曜日なので新譜Digろうとしてたら、
国際女性デー特集ということで
女性アーティストONLYで
新譜やプレイリストが紹介されてた。
カフェ男子と同様、性別で規定しているんだけど、
これはええやんと思えるのはなんでだろう。
(社会における女性の立場の弱さが念頭にあるんだろうけど)
帰宅して肉じゃがを作って食したのち
久々にyoutubeでMVをざっと見たり
Terrace Houseを見たりしつつ
明日から旅行なので準備してサクッと寝た。

3月9日
5時起床。仕事でもないのに
こんな早く起きて移動するのがダルい。
朝焼けの街を移動しながら
待望の寝ても覚めてもsoundtrack



映画を思い出してグッとくる。
1曲1曲が短いけど映画内では
ループ再生されていたのかな?
前半のアンビエント系な曲が好きなんだけど
最後のRIVERの前に入っている数曲が
ちょっとアレな感じで…
なんにせよ街にフィットする音楽なことは間違いない。
今の家に越してから初めて羽田空港に来たけど
想像以上に近くて便利だなーと。
今年はもっと旅行に行きたい気持ちになった。
羽田→伊丹→奄美大島のルート。
羽田→伊丹の間にNorikiyoのアルバムを
改めて1枚通して聞いてみたけど、
やっぱりアルバムとしては好きになれなかった。



ここ半年で3作リリースという異常なペース。
たくさんリリースするもは凄いけど、
安売りというか厳しいジャッジをすれば
アウトテイクになる曲もアルバムに入れて
放出しているだけではないのかと思ってしまう。
この3枚から曲選んで1枚のアルバムができていたら?
と妄想するのは楽しい気がする。
そして、そうなると傑作になっていたかもしれない。
伊丹→奄美大島は日記を書いたりドラマを見ていた。
奄美大島到着。雨降ってないけど曇天。
とりあえずご飯食べるかとなって
公民館みたいなところに併設された食事処で
鶏飯、鶏飯ラーメンを食べた。
鶏飯は初めて食べたけど出汁茶漬けみたい感じで
それなりに美味しかった。今回は家族で来たのだけど、
誰も何も調べていなかったので
ビーチに行ったり車で適当にブラブラしていた。
夜は海鮮居酒屋へ行って新鮮な魚を格安で堪能。
朝5時起きで全然寝ていなかったから
疲労がたまり帰って即寝。

3月10日
奄美大島2日目。
昨日よりも天気が悪く雨ザーザー風ビュービュー。
午前中は雨降り過ぎで特にやることない。
街中をドライブしていると千眼美子の映画のポスターが
至るところに貼られていてケイオス。
Happy Scienceはこんなところまでリーチしているのか、
と驚く一方で街中に溢れる自民党の量にも驚く。
コンクリートビジネスというか、
この島にどれだけ金を引っ張っているか知ってるか?
みたいな、そういう雰囲気がビンビン。
奄美大島と聞くと海のリゾートというイメージを
何となく持っていたが、かなり土着的だった。
そんな自民の村化しているところに
前川喜平が講演会で来るらしく、
それもそれでアグレッシブだなぁと思ったりした。
早めにお昼ご飯。地元の居酒屋で地鶏系料理を食べた。
そのあと近くのコーヒーショップでコーヒーゲット。
めちゃくちゃローカルな商店街の中で
ひっそりと営業していた。自家焙煎しているらしい。
ここでコーヒー売ってサバイブしているのとか見ると
東京でいつまで消耗しているんですか?
という気持ちになったりもする。生き方の問題。
午後は金作原の原生林でトレッキング。
ガイドがいないと入ってはいけないらしくて、
ツアーに申し込んでガイドの人の案内で歩いた。
めちゃくちゃ自然!といった趣で
特にシダ類の異常な成長が目に付いた。
昔ゴジラのロケ地に使われていたらしい。
雨が降る悪路の中だったけど、
それはそれで雰囲気があって楽しかった。
ガイドの人が色んな話をしてくれたけど、
一番興味深かったのはマングースの話だった。
森の中でハブが猛威を振るっていることに
苦労していた島の人が対抗するように
マングースを森の中に放したらしい。
するとマングースはハブを退治することなく
森の中にいる他の動物たちを捕食し始めて、
森の中から生物がどんどん消えていった。
最大1万頭近く繁殖したらしいけど、
マングースバスターズが発足して
今は40頭まで激減させることができたとのことだった。
良かれと思ったことが逆の効果を生む、
そんなことわざがあった気がするけ思い出せない。
トレッキングをエンジョイしたのち、
夜は郷土料理居酒屋で晩ごはん。
ヤギ刺し、豚足、島らっきょ、島豆腐などを食す。
特に美味しかったのはカツオの刺身。
初ガツオらしかったんだけどBest I've ever had.
普段焼酎とか飲まないけど黒糖焼酎飲んだりもした。
ホテルに帰ってからRussian Dollを一気に見た。
中盤からそういう展開!というフレッシュな演出があったし
エンディングは見せ方がめちゃくちゃかっこよかった。
時間軸がパラレルに存在して、
ここにいる自分とは違う自分が別の次元で生きている、
というボンクラの妄想をかなりスタイリッシュに見せてくれる。
続編が作られるような雰囲気でははなさそうだし、
30分×8話でかなり見やすいのでオススメ。
そのままシャワー浴びて即寝。

3月11日
奄美大島最終日。快晴。
家族が先に帰るので今日は完全に1人。
朝起きてサンドイッチ屋さんでモーニング。
何するかなぁと調べるものの、
車がないのでレンタサイクルでブラブラするかと思い、
レンタサイクルを借りて
新録のHOSONO HOUSE update版を聞きながら、
ママチャリで街を何となくクルージング。



これがすげーいい。街のゆるい空気と
アルバムの雰囲気がバッチリだった。
平日ということもあり露骨に街から
生活の空気を感じることができて楽しかった。
旅行に行くときに価値観の違いは露骨に出ると
いつも思っていて、いわゆる名所を巡りたい人と
現地の雰囲気を楽しみたい人は全然違う。
家族は前者だったのでこうやって
1人の時間と家族の時間を分けて持てたことは
うまくバランスが取れたように思う。
とか考えながら街中にある小高い丘に登ったり、
今読んでいる島尾敏雄の記念碑を見に行ったり
地元のスーパーで食材を物色したりした。
お昼ご飯は郷土料理に飽きたので、
雰囲気のあるカフェでカレー食べた。
スパイス系のやつでめちゃくちゃ美味。
食べていると現地の人が何人か訪れて、
格安携帯に変えるかどうかの話を
店主と延々していて、めっちゃ地元と感じた。
さらに帰り際「またお願いします〜」と言われ
現地の人と思われているのかと思うと
まためっちゃ地元だと感じた。
帰りはバスで空港まで移動。
車窓から見える海がとてもキレイだった。
空港に早めに着いたので道中に見えた
コーヒーショップへ歩いて行った。
その名もYamada Coffee。
本格的な焙煎機が置かれていてかっこいいお店。
めちゃくちゃ暑かったのでアイスコーヒー、
あと豆もブレンドがあったのでゲットした。
旅行先でコーヒー豆買うのが楽しい。
軽くchillって空港に戻って搭乗時間まで待機。
パスポートを無くした外国人がいて
待合室がざわざわする中、
向かいの人が「感謝する気持ちと同じくらい、
パスポートって無くしたらダメだよね」
というポエムなのかギャグなのか、
お前はそれをどういうつもりで言っているのか、
問い詰めたくなるものの、そんな度胸がある訳もなく
黙って見ていたらポエマーの横のやつが
今度は「フランスでスリって頻繁にあるじゃないですか?
でもねどんなスリでもパスポートだけは盗らないそうですよ。
だから見つかるんじゃないですか?」
その「だから」の使い方は合っているのか?
モヤモヤするものの無事に搭乗、
この日記を書いている。
そのあとNETFLIXでIsn't It Romanticを鑑賞。



ラブコメをメタで描きつつ結局ベタへと着地していく、
その流れるような脚本が素晴らしかった。
既視感ありありのラブコメの中にある
くだらないクリシェの連続なんだけど、
たくさん詰め込んでツッコミ入れて楽しませてくれる。
Rebel Wilson/Adam Devineの2人を
メインに据えた時点で勝負ありな内容で、
最後の自己愛へと至る道は
21世紀の今こそ響く自己肯定の愛の物語だった。
窓の外を見ると綺麗な夕焼けで富士山まで見えた。
帰宅してからはミートソーススパゲッティを食し、
Terrace Houseを怒涛の勢いで見て就寝。
本当に働きたくない。

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