2018年7月31日火曜日

2018年7月 第4週

7月23日
粋な夜電波を聞きながらカレーを作って食べた。
久々に家でカレーを作った気がする。
粋な夜電波はFinal Spank Happy特集。
OD登場しての2人の仲睦まじい様子を
ぼんやりと聞いていた。
プライムビデオで「シャイニング」鑑賞。



言わずと知れたキューブリックのクラシック作品。
最近だとレディプレイヤー1で
がっつり使われていたのも記憶に新しい。
映画を見始めた頃に見たような気がしたけど、
見終わってから見てねーわと気づいた。
とにかくショット1つ1つのフレッシュさ、
ホテルという広い空間を生かした演出と、
逆に狭い室内でのワチャワチャ感の対比がかっこいい。
音楽(というか音響?)も曲はもちろんのこと、
ボリュームの大小を含めたミックスの素晴らしさ。
当時これを映画館で見た人、ぶったまげただろうなと思う。
言わずもがなのジャックニコルソンの演技も最高。
こないだ後輩の子に教えてもらった、
シャイニングのドキュメンタリーも見なければ。

7月24日
一日、横浜でセミナーで缶詰め。
いつ使うんですか、この知識。という内容だったので、
違う部分の脳みそ違う感じでとても疲れた。
横浜ぶらりしようかなと思ったけど、
全然無理だったので即帰宅。
移動中のBGMはずっとBuddy。



Pharellにフックアップされるものの、
そこから鳴かず飛ばずとなったけど、
KaytranadaとのEPを経て1stアルバムリリース。
これがまーむちゃくちゃいい。
メロディアスな曲調とフロウが心地よいし、
トラックのバリエーションも豊富で繰り返し聞いちゃう。
自民党議員のLGBTの生産性低い、
と言い放った話題をフォローして疲れてしまう。
この議員が比例名簿の上位にいること自体が信じられないし、
議員の立場なのに自分の思い込みで
ガンガン言い切って発言しちゃう稚拙さにも呆れる。
百歩譲って間違っていたのだとしたら、
発言の撤回と謝罪をして欲しい。
(脅迫されたから消したじゃなくてね)
今回の騒動で思ったのは
やっぱ紙媒体の威力大きいなということ。
ネットでも当然魚拓とる人いるから、
そんなこと言っていないとは言えないのだけど、
紙の不可逆性が威力を発揮するという、
いとうせいこうの小説のような世界が
やってくるのかもしれない。
7月25日
「地下鉄道」数週間かけてやっと読了。


地下鉄道
地下鉄道
posted with amazlet at 18.07.31
コルソン ホワイトヘッド Colson Whitehead
早川書房
売り上げランキング: 111,020

昨年、どこに行っても噂を聞いた作品で
読むのを楽しみにしていた。
奴隷制度から何とかエスケープしようとする、
アフリカンアメリカンの話で超オモシロかった。
隠語としての「地下鉄道」をもし本当に
当時そこに鉄道があったとするなら
という形の小説なんだけど、
それ以外は今まで見たり読んだりしたことのある
事実としての奴隷制のエグ味成分がこれでもかと
真空パックされている。
単純に史実だけ並べるのではなく
脱走劇のエンタメとしても抜群にオモシロいところが白眉。
日本の漫画の「俺と悪魔のブルーズ」もこの系譜にあり、
改めて読み直したいと思っている。
(新作出ないんですか!!)
この作品はバリー・ジェンキンス監督で
アマゾンスタジオでドラマ化されるらしくそちらも楽しみ。

7月26日
通勤時にmixcloudで橋本徹のミックスを聞く。
今回も最高の新譜山盛りで大満足。
シングル曲が多い中で
Damian Lemar Hudson
「Voyager Drive」の気持ち良さがずば抜けていた。



ドライブしているだけのMVも最高だし、
こないだ行ったLAの風を思い出す〜(言いたいだけ)
男性シンガーによるSadeバイブス全開曲。
Logicの「Black Spiderman」で有名になった彼だけど、
再生回数少なすぎる…流行れ!
昼は弁当持ってきていなかったので、
職場の近くのカレー屋に初めて行った。
チキン&ポーク食べたけど美味しかった。
とくにポークをバターで仕上げているのが新鮮だった。
仕事を終えて出張の前乗りでそのまま新幹線に乗る。
未だに品川からの移動に慣れないし、
東京駅の広さに比べると物足りない。
乗車して速攻で定番の崎陽軒と
サッポロクラシック飲んで爆睡。
起きてNetflixで「ROOM237」鑑賞。



シャイニングの魅力に取りつかれた人たちの
最高すぎる深堀の数々。
画面上のファクトとして残っているもの、
あまりにも不可解なものが多すぎるが故に
これだけカルト化しているのだと思う。
あまりにも曲解しているものに疑念を持ったり、
これは本当にそうかも。。。と思わされたりして楽しい。
映画のこの部分はこういうメッセージなんだ!
監督にも裏を取ったから間違いないんだ!
その努力は賞賛されるべきだし、
勉強になるとは思うけど
映画の見方が狭くなってしまう気がする。
情報が一瞬でシェアされて、
考えが凝り固まってしまいがちな今こそ見るべき映画。

7月27日
寝坊しては母親に起こされる屈辱から1日がスタート。
一日まるまる会議。昼休みに1人抜け出して、
旧ヤム鐵道でカレーを食べたことが唯一の救い。
華麗に定時退社して後輩の仕事が終わるまで
ディスクユニオンで久々に真剣にレコードディグ。
Gallant、Starchild & the new romanticsのLPと
Janet、Neptunesのシングルをゲットできてホクホク。
後輩の案内で天満で飲んだけど、
前に来たときと雰囲気があまりにも変わっていて驚いた。
浅草と同様、若者だらけになっていて、
ここにいたおじさんたちはいずこへと思った。
1軒目はおいしい日本酒と和食の店で相当美味しかったし、
2軒目のイタリアンもかなり美味しかった。
そしていずれもコストパフォーマンス超高い。
東京やとこの値段で食べれないものばかりだったから、
程よい都会が一番ちょうどいい気がする。
後輩とは真面目な仕事の話をなぜかしてしまった。
2人とも転職しまくりだけど、
結局自立するのが一番よくない?という話に落ち着いた。
まぁまぁ酔っていたのですっと帰宅。
この日、1日中ずっと聞いていたのは
VanJess「Silk Canvas」


90's R&Bとハウス、最近のトラップのモードなど、
超素晴らしいバランスで作っている傑作。
個人的には今年1位くらいに好きなアルバムだった。
アリーヤ好きな人にはモロに刺さると思う。
「Touch The Floor」は個人的な今年のサマーアンセム。

7月28日
昨日の酒を引きずりながら起床。
ユニオンでフライヤーを見かけたシリアルキラー展へ。
十数年ぶりに中央線乗って
皆が海遊館方面へ向かうのとは逆方向へ行くと
海際のだだっぴろい空間にポツーンとギャラリーがあった。
入場料2000円でちょい高いんだけど、
充実のパンフレット付きだし展示のクオリティに大満足。
エド・ゲイン、チャールズ・マンソンといった大物もあるし、
知らないシリアルキラーの絵もillなバイブスを放っていて、
とても興味深かった。
ディーラーから購入しているものもあるのだけど、
コレクター本人が直接死刑囚とコンタクトして
ゲットしたドローイングもあるし、
そのときの手紙も展示されていた。
どの人か忘れたけどキリスト教にがっつり傾倒していて、
シークレット・サンシャインを思い出したりした。
梅田まで一旦戻ってスタバで休憩。
地下鉄乗っているときに女性専用車両に乗ったのだけど、
休日は女性専用ではないはずなのに
9割がた女性しか乗っていないのは
何か暗黙のルールがあるのだろうか?
今読んでいるIQがあまりにもオモシロ過ぎて
ページをめくる手が止まらない。
暑さも落ち着いたので中津まで歩いて、
名越啓介の写真展「KINSHASAA!」を見に行った。
写真家自体は知らない人だったけど、
去年見た「わたしは、フェリシテ」でキンシャサの街が
強く印象に残っていたから行ってみた。しかも無料。
ビビッドな色合いが刺激的でキンシャサの
生活が見えてくるナイスな展示だった。
洋服屋さんの上の階でやっているのだけど、
従業員とこちらがマンツーマン状態になるので、
それが少し息苦しかった。見張られている感。
友人と会うために三ノ宮へ。
最近ZINEに興味を持っていて、
どんなんがあるのかなと思いstorage booksへ。
椅子も置いてあるユルい空間で結構長居した。
友人夫妻&そのお子とともに中華料理屋へ。
店構え渋めで音楽アーティストの
打ち上げ会場になることが多いらしく、
壁面にサインが所狭しと並んでいた。
どの料理も激ウマで満足。
仕事の話、お子の話、本の話とか
忌憚なく話せる友達大事やなーと感じた。
そのあと、家にお邪魔させてもらって、
前から気になっているソニーのプロジェクタを
見せてもらった。TV買い換えたいけど、
同じ値段もしくはそれより安い値段で
プロジェクターを買えるなら。。と悩んでいる。
実際に見せてもらうと想像以上の超短焦点だし、
映画見るのは最高だなーと思った。悩ましい。
もう1件飲みに行って本の話となぜかオウムの話して散会。
帰りにNOONに立ち寄って
軽く1杯飲んで帰ろうと思ったけど、
久々な人が多くて結構話し込んでしまい泥酔。
台風接近の中、タクシーで帰宅した。

7月29日
起きたら10時で予約していた新幹線の30分前だった。
ソッコーで予約変更して支度して新大阪へ。
台風の影響を心配していたけど通常どおり動いてた。
A席をとっていたのだけどB席に人が来て激萎え。
Youは何しにここへ?と思わず言いそうになった。
視線が気になるのでiPadで映画見るのやめて
ひたすら本読んで寝てを繰り返していた。
家に帰ってからはフジロック流しながら、
だらだらとしていた。外があまりにも暑い。
(Anderson Paak.見たかったけど、
火曜日にライブ行くので我慢した。)
にわか格闘技活動を始めているので録画したRIZINを見る。
女子格闘技独特の少し喧嘩めいた部分も
だいぶ見れるようになったし、
放送された試合は両方とも判定だったけど良かった。
堀口vs扇久保を楽しみにしていたのだけど
一部カットされてて悲しかった。でも堀口強い。

7月30日
大阪帰りの週明けはしんどいんだな。
会社行ってもそこまで仕事はたまっておらず、
今日も今日とてセミナーで永田町へ。
昼からだったけどあまりにも暑くて、
外5分くらいしか歩いてないのに汗だくになった。
ソッコーで帰宅してSofa King Fridayと
粋な夜電波を聞きながら晩ご飯を準備する。
Sofa King Fridayは先週ほどのキレはないけど
どんなときも韻を踏もうとする、
メテオの神回でオモシロかった。
ラッパーはオモシロい人であるべきだなと思う。
夜電波はフリースタイルで何も記憶に残っていないけど、
それが良さでもある。おじさんの駄話。
かかった曲がどれも超カッコよくて、
とくにFKJと同じレーベルからリリースされた、
Dariusがシビれるくらいかっこよかった。



橋本徹のラジオでもかかっていたNai Br.XXも最高。
「誘惑のアフロディーテ」をプライムビデオで鑑賞。



ウディ・アレン監督作品。
ギリシャ神話と養子の話を交えた話でオモシロかった。
血の繋がり神話を鮮やかにひっくり返して、
みんな幸せになれればいいじゃんという結論が好き。
その結論に至るまでシニカルな道を通って行くのだけど。
とくにウディ・アレン本人が演じる父親の
ダブルスタンダードな具合、
つまり娼婦の女性に対して蔑視しながらも
その女性は養子として引き取った最愛の息子の母親である。
最近の作品だとこのダブスタが崩壊して、
目も当てられない地獄に突入するのだけど、
この作品は落ち着くところに落ち着いていた。
あと海外の人って基礎教養でギリシャ神話を
理解しているのかな?と映画を見ていていつも思う。
日本の何とかのミコトも理解できていないくらいなので、
ギリシャ神話なんて到底フォローできていないのだけど、
勉強すれば世界広がるかなと思ったりした。
さらに土日の間にたまっていたYoutubeを消化してたら、
あっという間に遅くなったので寝た。

7月31日
朝からAnderson Paak聞いて
今日のライブに向けて高める。
午前中だけ仕事して午後は華麗に有給休暇。
帰り道に最寄駅の中華料理屋で昼飯に
牛肉高菜チャーハンと
海老ワンタンスープのセット頼んだら、
海老ワンタンスープがどんぶりに入って出てきて、
チャーハンよりも大きくて意味がわからなかった。
腹タプタプのまま帰宅し掃除機かけて、
日記をだーっと書きながら
Kid Fresino & DJ CHOのミックスを聞いた。



ハウスってこの辺の感じなのかーと思いながら、
最後にFrank Ocean Feat. KOHHの「NIKE」かかって
これデータで持ってるのすげー
インタビューの内容はZINEと近い内容だったけど、
彼らの内輪で話している感じのZINEの方がオモシロかった。
あとマイメンの多くが聞いていただろう、
アトロクのMPC特集 by KREVAが
とても刺激的な内容だった。
MPCグルーブ神話を立証した貴重な回。
MPC3000の微妙なノリを
ずばり聞き分けれなかったけど、
数値で説明されると明瞭明快で分かりやすかった。
MPCが完成するまでの変遷も
プロジェクトXなノリでオモシロかった。
そもそもKREVAのサンプリングで作った、
トラックのクオリティが渋すぎた。
その後、続きが気になりすぎて
ジョー・イデ「IQ」読了。


IQ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ジョー イデ
早川書房
売り上げランキング: 1,886

久しく推理小説読んでなかったけど、
何かが解決していく快感を久々に味わった。
しかもLAが舞台でヒップホップ、
ギャングスタカルチャーを下敷きにしているので、
個人的にはオモシロさ倍増。
あとがきにどんな著者なのか説明されていて、
日系アメリカンの50オーバーのおじさんらしく、
しかもこれが小説デビュー作。
シャーロックホームズに
インスパイアを受けている話が興味深くて、
まったく何か新しいものというより、
今の時代は組み合わせ、
もっといえばDJのような編集感覚が
フレッシュさを産むのだなと心底思った。
読み終えてすぐに豊洲ピットへ。
Anderson .Paak & The Free Nationals単独公演。
30分押しで始まったライブはとにかく最高だった。
ラップする本人がドラムを叩くという
超画期的なバンド編成な訳なんだけど、
彼のドラムスキルにただただ圧倒された。
中盤以降、ほとんどの曲で彼がドラムを叩いてたんだけど、
強烈なクライマックスがどの曲にも用意されている。
極めてロック要素が高いバンド編成で、
前ノリなグルーブが新鮮だった。
知っている曲もバンドでアレンジされて、
全然違う印象になることのお手本のよう。
前半のロックテイストなアレンジも好きだったんだけど、
「Lite Weight」「Am I Wrong」「I Luh You」
このブギー系3曲は至極だった…多幸感。
とくに「I Luh You」のコール&レスポンスのところで、
Anderson Paakの声にエフェクトかけて、
エモい展開を生み出すのが最高最高!
(ちょっとしつこかったけど)
やっぱライブ行かないとなーと思った夜だった。

0 件のコメント: