2012年3月2日金曜日

DOCUMENTARY of AKB48 Series



大学のボンクラ野郎達と映画の日に見てきました。

今回は前作と現在公開中の2作まとめてレビューします。
そもそもAKB48自体はそんなに好きでもなんでもなくて
数あるアイドル楽曲の中でも曲としてのクオリティは全然高くないし
好きじゃありませんでした。
しかし、高橋芳朗氏の提唱するア(↑)コガレの概念や
金スマの特集をたまたま見たこともあって、
AKB48自体の持つ構造や、そのバックスト−リーに興味を持つようになりました。

そこからウィークエンドシャッフルのシネマハスラーでの
師匠の熱のこもったハスリングに胸打たれ、見に行った次第です。

先に予習として
「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう? 」
をDVDで見ました。正直、この作品は見なくて良かったっすね…
映画じゃないし、ドキュメンタリーでもない。
イメージビデオ+インタビューみたいな感じで
僕はそこまでメンバーを把握してる訳でもなんでもないから
全く興味を持てなかったっす。事前の知識が必要ですね、ある程度。
彼女達の持っているエモーショナルにならざるをえない
バックボーンの話もほとんどないし。

これなら金スマの特集のほうが100倍出来は良かったです。

で!今作「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」
はというと、相当良かったです。
アイドルであることはどういうことか?って普段考えることなんてないし
TVで見る部分は陰と陽の「陽」しか見えない。
この作品では、ひたすら陰の部分なんですね。
言ってしまえば、アイドルファンに対する強烈な踏絵にもなっているという。
僕が強く感じたのは、部活です。
「AKB48部」っていう汚い大人も巻き込んだ壮大な部活。
でも、評価されるのは歌がうまいとかダンスがうまいとか
そういった部分じゃなくて「ガワ」と「キャラクター」
どんだけそいつが努力したとか関係なく、そのときファンにハマるかハマらないか。っていう
かなり厳しい世界。(実社会もそういう側面を持っていると思いますが)
ただ、10代前半から20代後半の生身の女の子を、1万人近くの公衆の面前で年1回順位付けして
そこから1年間は、順位に応じたポジションで仕事するっていう…
とんでもなく過酷な世界だと思います。
しかも、1位と2位は不動の2人が争ってるから
残りの100名近い子らは、センターになれることは限りなく低い中で戦い続けるというね。
(それを唯一救うのがジャンケンだとは思いますし、
その2人の壮絶な葛藤も映画では描かれていますが)
同年代もしくは自分より下の女の子たちが、あんだけ頑張ってんのに
オレは一体何をこの人生で成し遂げたんだろうと思わされること山のごとしでした。
特に西武ドームのシーンのところはプロってこういうことかと…
冒頭の震災シーンはかなりグッとくるものがあり、
せまいトラックのステージの上で全力で歌って踊る彼女達と
それを羨望の眼差しで見る子供達の目は、国民的アイドルの必要性をひしひしと感じました。
どんだけ「陰」なことがあったとしても、
その「陰」を遥かに上回る「陽」の部分
つまり、歌の持つ圧倒的な力を彼女達が実感している
ってことが分かるのが一番良かったかもしれません。

正直、AKB48のことをウガって見るのは分かるし、いってしまえば大人の金儲けのために
彼女達を使って、ファンを搾取してるだけやん!と言ってしまえばそれまでかもしれません。
でも、この映画はその部分を超越し、葛藤を乗り越える彼女達の「死闘」を見れる映画だと思います。
AKBのことを頭ごなしに否定しているほど、是非見て欲しい映画だなーとつくづく感じました。

ちなみに楽曲は以下の2つしか好きじゃないです。さーせん。



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