2018年6月18日月曜日

2018年6月 第2週

6月11日
朝の準備しながらReplicant FMを聞く。



前回は途中のままだけど今回相当オモシロかった。
ポートランドの実状を通じて、
個人の輸入業者の商売と大企業の違いを
実際に商売している人から聞けて興味深い。
毎回ゲストが登場することで
エスノグラフィー的な様相を見せているので、
これからも楽しみなポッドキャスト。
作ったお弁当を忘れてテンションガン下がり。
会社の近くでセレンディピティ期待して、
ノリで入ったアジアン料理屋が実家みたいな見た目で、
味もレトルト感満載で死にたくなった。
雨の中、聞いていたKiefer「Happysad」が唯一の救い。
いわゆるビート系でこういうの山ほどあるけど、
Stones Throwが見つけてくる才能は間違いない。



菊地成孔の粋な夜電波を聞きながら料理。
アフリカ音楽特集+フリースタイル。
プロレスで流血した選手に追加で払われる
手当のことをジュース代と呼ぶって知らなかった。
アフリカ音楽というかアフロリズムといえば、
ceroの新譜を意識しての特集なのかな。
ぶっとんだ音楽が多くてオモシロかった。
とくに最後の曲。
格闘技代理戦争をAbemaTVで鑑賞。
青木とマッハの推薦選手による試合がいよいよ。
アマチュア格闘技の試合を見たことがなくて、
こういうレベル感と判定なんだと初めて知った。
個人的には椿に勝って欲しかったので残念。

6月12日
この日は皆外出していて1日中ずっと1人で仕事。
何度も早退しようかなと思ったけど、
なんとかグッとこらえて仕事して帰宅。
帰りに「ユニクロ潜入一年」読了。

ユニクロ潜入一年
ユニクロ潜入一年
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横田 増生
文藝春秋
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去年、文春で巻頭特集が出たとき、
購入して読むくらい好きな連載。
ユニクロにそこまで興味もなかったし、
彼らの労働環境の劣悪さを糾弾したい気持ちもなく、
ただただ潜入ルポという手法に興奮して熱心に読んでいた。
海外だと企業のトップが正体を隠して
末端で働くというドキュメンタリーがあるのだけど、
それを彷彿とさせる内容で超オモシロかった。
1冊目で国内および海外の労働環境の劣悪さを
糾弾した結果、ユニクロと裁判することになるものの、
ユニクロが敗訴し報道の正しさが証明される。
その後、著者が株主総会に参加しようとしたら、
ユニクロ側から参加を拒否されてしまう。
そこで著者はアルバイトの目線で
ユニクロの労働環境を見つめることを決めて、
改名してまで様々な規模のお店で働き、
最後には国内最大規模のビックロでも働くことに。
このプロローグだけでも十分オモシロい。
潜入捜査日誌の内容が一番好きなのだけど、
それだけに閉じないでユニクロ全体の労働環境を
様々な取材から立体的に浮かび上がらせていて、
これは働くの大変だなというのがよく分かった。
カリスマ経営者は0→1をするのは
才能を遺憾なく発揮するものの、
事業を継続させていく力は
また別の能力なのかもなーと思った。
こんな労働環境はダメだと言い切れないのは
抑圧された労働力によって成り立つ安価の恩恵に与って
自分がユニクロを利用しているからで難しい。
日本全体の物価が上がるしかない。目指せインフレ。

6月13日
アルコ&ピースのラジオを聞きながら朝の準備。
アベンジャーズのファルコンにまつわる企画で
プチ炎上を起こしていたので、
どうなるのかなーと思っていたら
別企画で土岐麻子ゲストを迎えたいわゆる神回。
とくにボイパのコーナーは超笑った。
Jamies Issacの新しいアルバムを聞きながら通勤。
良い意味でジャンルレスな内容でナイス。



仕事を終えてTOHOシネマズ川崎で「犬ヶ島」鑑賞。



ウェス・アンダーソン監督最新作。
めっちゃ好きというわけでもないけど
新作は見ておきたい監督の1人。
日本を舞台にしたモーションピクチャーで
犬が主人公のダークファンタジーでオモシロかった。
日本語と英語のちゃんぽん具合が少し見にくくて、
英語圏の人はこの感じで海外映画見ているのかなと思った。
あと展開がかなり急なところもあるので少し戸惑った。
犬を迫害する権力とそれに立ち向かう少年と犬たち。
排外主義がテーマで異物(本作では犬)は
限りなく取り除きましょうとする世界の話。
極めて移民の少ない日本を舞台にしているところが
ブラックユーモアなのか?と勘ぐったり。
当然ウェス・アンダーソンなので
ビジュアルはこだわりまくりで素晴らしさマックス。
(個人的に好きだったのは、
戦っているときの白煙の表現が綿だったところ。)
子供が道徳の授業として見ればいいよ。
帰ってビール飲みながらブラックミラーを久々に見た。
大衆のSNSが生み出す憎悪が殺人に結びついたら?
というテーマで描いててオモシロかった。
少し先のテクノロジーが生み出す
ディストピアのクオリティが毎回高くて楽しい。
内容がダークなので万人受けはしないだろうけど、
テック好きにはどのエピソードも刺さるはず。

6月14日
午後から前々職以来の1人外出。
1人外出が一番好きな仕事だ。自由がそこにある。
自由とはいえ午後からセミナー、そのまま直帰。
早めに家に着いたので唐揚げを揚げてみた。
自分で揚げた唐揚げが一番美味いと信じて疑わない。
録画してたフリースタイルダンジョンを
唐揚げ食べながら見る。
体たらくが続いているということで、
初代モンスターが喝入れる展開。
いや、それなら般若も含めてやれやと思う。
とはいえT-Pablowの2ターン目はシビれた。
これに加えてルポ川崎をやっと読み始めたこともあり、
BADHOPのリバトークという
ラジオ番組を聞きながら日記を書く。
YZERRのトーク力よ。。。
仲間のことを弄るスキル高すぎてオモシロ過ぎるし、
瞬発力の高さがハンパなさ過ぎる。
帰りにセブンイレブンで印刷した
Off-Centのzineを寝る前に読む。
Kid Fresinoを中心とした
若者たちの素直なダベりをダイレクトに感じたし、
ある種のマーケティング論も展開されていて、
めちゃくちゃオモシロかった。
FNMNLでアップロードされた元記事が消されて、
もうすでに印刷できなくなっているのだけど、
コンビニでの印刷番号をキャッシュで
持っているので興味ある人は連絡されたし。

6月15日
今日も午後から1人外出。
3時間半ぶっ続けのセミナーで疲れた。
夜は飲み会でそこまで時間潰しに
茅場町のスタバでコーヒー飲みながら「ルポ川崎」読了。

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磯部 涼
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BADHOPの最新EPがちょうど配信された日で、
それをBGMに読んでいた。



さらに前日にSMASH HITの最新回も見ていたので、
完全に心はBADHOPモード。
BADHOPに限らず日本のヒップホップにおける
メッカと化しているわけで、
その背景にある川崎における文化の位置づけについて
知ることができてとても勉強になった。
しかも家から近くなったこともあり、
川崎に親近感がとても湧いている最近。
実際に街を訪れると街の中での角度というべきか、
とても綺麗な駅周りとそこから歩いた先の光景の
ギャップがとても大きくて、
こういった街はあんまり見たことがない。
貧富の差が露骨に目に付く環境であり、
本書にも書かれているとおり、
日本が向かっている先を示しているのかもしれない。
ラップ好きとしては色んなラッパーの背景が
一番オモシロかった。
BADHOPの話はViceのドキュメンタリー含めて
色んなところで語られているけど
活字になるとさらにリアルに迫ってきたし、
A-Thugことあっくんのスケーター時代の話なんて、
一切知らなかったので人に歴史ありだなーと。
(T-PablowとA-Thugの邂逅、映画かよ!)
あと多文化共生の話は今の時代に読まれるべき内容で、
ルポなので著者の深い論考があるわけではなく、
川崎で繰り広げられている現実が書き連ねられている。
日常生活でもコンビニやファーストフード店で
外国人が多く働いていることが多いし、
他人事である日本人はいないと思う。
僕は色んな人と生活することは
豊かなことだと思うけど、
この感覚が皆とは共有できないことも分かっている。
変なヘイトが跋扈しない世の中がくる日を切に願う。
飲み会の会場が池袋だったので
ディスクユニオンに寄って
Killa TurnerのミックスCD購入。
パブロフの犬のようにKilla Turnerの
ミックスを最近買っている。
普通のアルバム買うくらいなら
未知の音楽に出会えるミックスの方がオモシロい。
前職の人+取引先という飲み会で、
なぜ自分が呼ばれ参加しているのか、
結構謎だったけど何とか乗り切った。
先方の部長から高そうなボールペンを
プレゼントとしてもらってありがたかった。
飲みすぎで寝過ごしたけど鮮やかにリターンして帰宅。

6月16日
バタバタしていて買い替えできていなかった
洗濯機を買いに行く。家のスペースと値段を鑑みて、
この冷蔵庫を買おうと決めたけど、
店員がドヤ感満載のウザめなヤツで辛み。
さらに精算までめっちゃ待たされて、
なんだかなぁな気持ちになったけどグッと堪えた。
一旦、家に帰って飯食ってダラダラしてたら、
うたた寝してしまい急いで川崎に向かう。
TOHOシネマズで「30年後の同窓会」鑑賞。



リチャード・リンクレイター監督最新作なので、
見逃すわけにはいかぬと思って見たけど、
まぁまぁな内容だった。
見る前から邦題でだいぶテンションを
下げられてたのも影響していると思う。
6才の〜に寄せてきているところが腹立つ。
それはともかく、内容としてはリンクレイター得意の
会話劇がこれでもかと繰り広げられていた。
過去の話がとても多いにも関わらず、
映像でそれを見せることはないところに、
彼らしさがよく見える。回想シーンがないことで、
観客にとって彼らの実在性が高まるというか、
人間の語りの美学を信じているのだと思う。
ベトナム戦争で同じ隊にいたおじさん3人が
主人公なんだけど、スティーブ・カレル、
ローレンス・フィッシュバーン、
ブライアン・クランストンって激シブメンツ。
30年経ち、それぞれの背景が異なる中で
互いの価値観を少しずつ共有していく様がオモシロい。
この物語でも真実と嘘にフォーカスが当てられていて、
これは見る側が意識しているからなのか、
それとも撮る側が意識しているからなのか、
個人的に分からなくなってる。
つまり前からテーマとして頻繁に出ていたけど、
ここ最近、何が本当か分からない時代になったために、
観客側の意識がそこに向いているのか、
それともこんな時代だからこそ、
作り手側が向き合っているのか。
この作品でリンクレイターが見せたスタンスは
ガチガチに真実ばかり追い求めても
しんどいときあるよねという風に見えた。
緊張も当然必要なのだけど、そればっかりだと
息が詰まってしまうよね、ということが
従軍時代のエピソードで大笑いするくだりなどから
そのような雰囲気を感じた。

6月17日
早起きしてシネスイッチ銀座で
「モリのいる場所」を鑑賞。



沖田修一監督最新作。
山崎努×樹木希林という生きた伝説の
掛け合いがたまらなくオモシロい作品だった。
坂口恭平が言うところのレイヤーの話で、
同じものを見ていても、同じ場所に住んでいても
視点を変えて見ると世界はとても豊かなのだと。
主人公の熊谷守一は実在する人物で、
30年近く自宅から出ることなく絵を書き続けたそう。
本作で描かれるのはそんな「モリ」の1日。
朝起きてから夜に寝るまで、
彼の元を様々な人々が訪れて、
他愛もないことが起こるだけの映画なのだけど、
人の生活を知ることが好きな僕にとっては、
ずっとオモシロいなーと思える作品だった。
(冒頭の庭描写は少し寝てしまったけど)
1つの家の中という空間的に限定されている中で、
これだけ躍動感を持って迫ってくるところは、
沖田監督の手腕によるものだろう。
ドローン登場以降、容易に空撮映像を見れるようになり、
それはそれで楽しいんだけど、
本作ではそれに対して鮮やかなカウンターを示している。
つまりドローン撮影することに意味を持たせている。
それまで横平面でしか捉えていなかった空間が、
マンションが立つという負の遺産に見えた結果により
箱庭としての熊谷家が立ち上がってくる。
それは鳥瞰図であり彼ら家族が大切にしている
生き物の視点でもあるというねー
このラストショット見るだけでも大いに価値あり。
映画館を後にしてお台場へ。
たこ焼きミュージアムでバカみたいに高い
たこ焼きを食べた。お台場の土地代がソースのように、
そのままたこ焼きに乗っている。
そして楽しみにしていたceroのライブへ突入。
整理番号がまさかの1桁台だったので
超絶至近距離でライブを見たのだけど
今のところ今年一番のライブだった。
アルバムで聞いているときも
かなりフィジカル性が高い印象を持っていたけど、
実際にライブで見ると何倍も力強く、
ポリリズムの渦に自分が埋もれていくような感覚だった。
3拍子、4拍子を自由に往き来する中では
どんな風に踊っても自由だし、
自分が取っていた拍に戻ってきたときの
あの何とも言えない気持ちよさ。
一番ぶち上がったのは「Buzzel Bee Bride」で
シンセベースのあの太さはダンスミュージックに
不可欠な音だなと改めて思った。
ほとんど新しいアルバムの曲の中で、
アップデートされたObscure Rideの楽曲もシビれた。
(とくにSummer SoulとElephant Ghost)
しかもその曲順のDJ的な感覚もかっこよし。
ラストはPoly Life Multi Soulの無限グルーブ地獄が
とにかく最高でキックが入ってきたときの高揚感は
ハウスミュージックのそれだった。
人力ハウスといえばCro-Magnonや
Sly Mongooseを想起するのだけど展開が多いのと
それまでの文脈もあるので今は俄然ceroかな。
こないだのOff-cent読んでても思ったけど、
90年代回帰からのハウスくる流れなんだなと
今更ながらに思った。フードコートで天丼食べて帰宅。

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