2011年12月6日火曜日

恋の罪



結構前になりますが、恋の罪を見てきました。
園子温監督最新作。しかも舞台挨拶付きで!
映画見る前の挨拶だったので、歯切れが悪い感じでしたが
それが逆に監督の映画に対する姿勢を強く感じました。

端的に述べると、面白かったです。
「お、お、女の人、怖〜!」みたいな。
「冷たい熱帯魚」がにんげんが誰しも持つ狂気性を表現しているとすれば
「恋の罪」に関しては、女の人に特にフォーカスしたような作品だと思いました。
なので、おそらく男性、女性で見方がかなり異なってくると思います。
今回はグロ描写控えめで、性描写がホント凄まじい。AVかっていうぐらい。笑
でも、ただただエロいだけじゃなくて
そこに園監督特有の人間臭さを随所に感じさせる構造で。
終盤の重厚な展開は見るのツラいぐらい。
3人の女の人が主人公なのですが、どの人もホント良かった。
津田寛治のイヤーな感じ全開やったし
名前の知らない俳優のヒトもキャラ立ち半端なかった。
特にカラーボールのやつとか。
あと、舞台挨拶でも触れられていた音なんですけど
前作に引き続き、謎の重低音バチバチでした。
今作はバロック音楽がかなり用いられてるんですけど
本人曰く「ギリシャの風俗の遺跡と渋谷の円山町がシンクロした」と。
これ聞いたときはマジで最高にぶっ飛んでると思ったっすね。笑
音を自分で作ったりもしてるって言ってたなぁ。多才。
不満があるとすれば、ちょっと長かったかも。
これまでの作品だと圧倒的なストーリー推進力で
その長さを感じさせない構造だったけど、
今回は3人出てきて、それぞれにある程度の比重がかかっているので
カタルシスが分散してしまったやもしれません。

正直、そりゃ「冷たい熱帯魚」のほうが面白かったですが、
コレもコレで楽しい作品でした。
来年公開予定の「ヒミズ」も楽しみです。

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