2023年1月9日月曜日

2023年1月 第1週

  ずっとTwitterで音楽のログを取っていたが最近のゴタゴタもあり不安定そうだし結局聞いたことしか分からないログだったので雑記として聞いた曲などについて書いていくことにした。どこまで続けられるか怪しいけど1年間頑張ってみたい。

Show Me The Money 11 Final by Various Artists


 年末のSMTM11 Finalから。大方の予想どおりのLee Young Ji優勝。勝ち負けはもちろん大事だが、ここまでくるとどんな曲をFinalで披露するかが各アーティストのアティチュードとしては重要でHIPHOP的にはBLASEが圧倒的正解。残りはポップサイドに振れてしまった。もともと9以降のFinalはアンセム感、エンディング感強めの曲が多いので必然的にPOPになるとはいえ、今回はR.Teeとそれを支持するオーディエンスにより、結果どの回よりもPOPなエンディングとあいなった。日本国内だとK-HIPHOPとK-POPは混同して語られがちだが、やはり別物だということが今回よく分かった。
 BLASEは2曲とも素晴らしく、特にLILBOI、DJ Sprayを招いた”DIAMONDS”は初期カニエを彷彿とさせるトラック、2人のタイトなラップ、スクラッチという、これをFinalで見せるBLASEのヒップホップ愛に胸を打たれた。SMTM11については改めて文章にしたい。

Empire State Motel - EP/ QM & Fredi Casso


 SMTMで結果を出したQMとビートメイカーFredi Casso によるEP。QMはリリックが素晴らしいことをSMTM11で思い知ったので、そこを知りたいけど、韓国語が分からないからそれが知りたい… 
 Fredi Cassoは近年のAlchemistのようにドラムレスもしくはドラムのアタックが弱いサンプリングサウンドを最近提示しているビートメイカー。(本作にも参加しているDSELとリリースしたアルバムはモロにバッファローサウンドへのオマージュだった。)今回もざらついた質感のサンプリングサウンドの上でQMがスピットしておりかっこいい。Wooが参加してるのが意外。タイトル作の“Empire State Motel”がドラムの鳴り含めて一番好きだった。QMはライブもクソやばい。レーベルとしての活動に終止符を打つVMCにBig shout out.

Live: Cookin' with Blue Note at Montreux by Donald Byrd


 Giles PetersonがBlue noteに問い合わせしてマスターが見つかってBirdの誕生日にリリースされた。このシリーズのMarlena Shawのレコードを持っていて好きな1枚なので期待大で聞いたら”Black byrd”, ”You've got it bad girl”の冒頭2曲で持ってかれた。10人編成の大所帯ジャズファンクバンドでリッチなサウンド。こんな昔の録音なのにとても綺麗で臨場感のある音で驚いた。

Parade/ Prince & The Revolution


 年末のセールでレコードで買った。最近はこういうマスターピースを手堅く買ってレコードで楽しむことが多い。“Kiss”はいつ聞いても新鮮でミニマルファンクの最高峰だと思う。あと”Somtimes It Snows in April”が歳をとるごとに良さが分かってきた感じがある。

Real Talk by Fabolous


 これも年末のセールでレコードで買った。基本状態確認なしで買うのだけど、これはSide A のチリノイズがきつくてしょぼん。それはともかく2000年代のHIPHOPの勢いを感じる作品でとても好きだった。The Neptunes, Just Blaze, Scott Storch が入っている時点でもう最高。DJ Khaledがプロデュースした曲も入っており、”We the best music!!!”と連呼するただのコミュ力高いおじさん、というわけではないのだなと知った。
 AK-69が一時期連呼していた「イエェメン」はFabolousが元ネタだと今更知った。最終的に2014年にコラボしているのだから、AK-69の実行力は馬鹿にできない。そしてついにCOSAとAK-69が邂逅。¥BにCOSAから秋波送っているのはSNSで感じてたけどAK-69とDJ RYOWがバイパスになるなんて!肝心の曲はカラシニコフ名義で王道って感じ。先日のライブではMaRIも含めてBUSSIN’のREMIXも披露されたみたいだし、こういう意味のあるユニティは歓迎したい。

Inner Ocean by さらさ



 Flip side planet で知り衝撃を受けて即チェックした。この音楽が日本のポップスの中心にあれば未来は暗くないのにと思うほど最高だった。声質が特徴的で耳を惹くしリリックも面白い。1曲目の”朝”にある「いい感じでいたい」という口語の日本語の面白さが詰まっている。
 Kota Matsukawaという方がほとんどのビートをプロデュースしているようで、サウンドはもう間違いなく1級品。アルバムとしての完成度がめちゃくちゃ高く聞き終わりの満足感がハンパない。アルバムの中にボーナストラックではなく合間にREMIXを入れてくる、しかもそれがMitsu the beats, Olive Oilだなんて…センスしかない。ネオソウル的なアプローチは過去にも多くのアーティストが行ってきたことだけど、このナチュラルさはとても好みだった。

Snow Dome by hyunis1000, caroline


 今年も新譜を追う生活が始まるわけだが年始最初のアルバムはこれ。carolineはビートメイカーで2人のタッグアルバムとなる。昨年のフルアルバムも良くて今作もまた良し。力感なく軽やかなフローとデザイン性の高いサウンドの相性が素晴らしい。feat には前作から引き続きCampanella, 神戸コネクションでandy toy storeが脇を固めてていい感じ。
 ヒップホップに限らず色んなジャンルの音楽をインプットしてるからのラップとサウンドであり、ヒップホップの雑食性を体現していてかっこいいと思う。好きな曲は”Kobe dope”

[AOMIX] EP.25 by Sina Hill

 韓国のヒップホップレーベルであるAOMGが定期的にアップロードしているミックスシリーズ。洒落てる場所なのはさることながら、毎回選曲がツボすぎてテレビでよく流している。(プロモーションを含むためCMが入らないのがいい)
 今回は2000年台ハウス、ブレイクビーツなミックスでめちゃくちゃ良かった。”The Revolution Will Not Be Televised” から始まり、Talc, Grooveman spot, Julien Dyne, Moodyman, Theo Palishあたりがかかって懐かしい気持ちに。AOMG mix聞いていると毎回自分達がDJしていたころのノリを思い出す。ヒップホップを軸にどういう風に横展開していくのか皆が考えていたし、このノリに共感できるのも韓国ヒップホップが好きな理由の一つかもしれない。

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