2016年12月31日土曜日

2016 Book Ranking


  1. あの素晴らしき七年
  2. 誰が音楽をタダにした?巨大産業をぶっ潰した男たち
  3. かなわない
  4. 見えない音、聴こえない絵
  5. 八本脚の蝶
  6. あなたを選んでくれるもの
  7. 沈黙
  8. 七帝柔道記
  9. 私の消滅
  10. コンビニ人間

今年読んだ本のベスト10です。
(必ずしも今年出版という訳ではありません。)
1年間で65冊読んだので打率も上がり、
上位5作品は一生忘れない読書体験でした。
たくさん読むのが良いとは思わないけど、
来年も良き本との出会いがあれば良いなーと思います。

2016年12月29日木曜日

2016 Movie Ranking

  1. イット・フォローズ
  2. 裸足の季節
  3. オデッセイ
  4. オーバー・フェンス
  5. 海よりもまだ深く
  6. エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に
  7. シング・ストリート 未来へのうた
  8. ザ・ロブスター
  9. ボーダーライン
  10. クリーピー 偽りの隣人
  11. FAKE
  12. 永い言い訳
  13. ドント・ブリーズ
  14. グッバイ、サマー
  15. ケンとカズ
  16. コップ・カー
  17. 教授のおかしな妄想殺人
  18. 葛城事件
  19. 牡蠣工場
  20. AMY エイミー
  21. セトウツミ
  22. ズートピア
  23. コンカッション
  24. この世界の片隅に
  25. キャロル
  26. シン・ゴジラ
  27. 淵に立つ
  28. エクス・マキナ
  29. シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
  30. レヴェナント:蘇りし者
  31. ファインディング・ドリー
  32. 何者
  33. サウスポー
  34. 日本で一番悪い奴ら
  35. サウルの息子
  36. ハドソン川の奇跡
  37. リップヴァンウィンクルの花嫁
  38. ルーム
  39. 殺されたミンジュ
  40. ヴィクトリア
  41. ヘイトフル・エイト
  42. ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリー
  43. ノック・ノック
  44. アイアムアヒーロー
  45. スポットライト 世紀のスクープ
  46. 山河ノスタルジア
  47. の・ようなもの のようなもの
  48. ヒメアノ〜ル
  49. ブルーに生まれついて
  50. 太陽
  51. デッドプール
  52. あなた、その川を渡らないで
  53. マネー・ショート
  54. 10クローバーフィールド・レーン
  55. 怒り
  56. ブリッジ・オブ・スパイ
  57. 二重生活
  58. 母と暮せば
  59. スティーブ・ジョブズ
  60. バンクシー・ダズ・ニューヨーク
  61. カルテル・ランド
  62. SCOOP!
  63. レジェンド 狂気の美学
  64. ヤング・アダルト・ニューヨーク
  65. エル・クラン
  66. アズミハルコは行方不明
  67. ザ・ウォーク
  68. 俳優 亀岡拓次
  69. ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
  70. リリーのすべて
  71. 孤高の遠吠え
  72. ミュージアム 
  73. ブラック・スキャンダル
  74. DOPE/ドープ!!!
  75. バーバリアンズ セルビアの若きまなざし
  76. ひそひそ星
  77. 不屈の男 アンブロークン
  78. スーサイド・スクアッド
  79. バッドマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生
  80. ヘイル・シーザー
  81. ふきげんな過去
  82. エージェント・ウルトラ
  83. MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間
  84. 64後編
  85. 64前編
今年は100本見ることはありませんでしたが、
その分、質が高い映画ばかりだったなーという印象です。
(ちなみに下3本はぶっちぎりのWORST3です。)
また、今年の邦画の豊作っぷりは近年稀に見る勢いで、
しかも若手監督の台頭がめざましいので、
ここ2〜3年は楽しみなところです。
年末年始の映画鑑賞の参考にしてくださいませ!

寝相

寝相


死んでいないもので芥川賞を受賞した、
滝口悠生さんの作品ということで読みました。
受賞した頃のSession22で書評家の豊崎さんが
本作を激押ししていたので前から気になっていた作品。
いやー完全にぶっ飛ばされましたね。
最近ノンフィクションに傾倒しつつあって、
小説にイマイチ乗り切れてなかったんですが、
こんな語り口が許されるのか…!
という衝撃があったので過去作を
もっと読んでみたくなりました。
本作は寝相、わたしの小春日和、楽器
この3つの中篇で構成されています。
どの作品にも共通するのは人称の入り乱れ。
死んでいないものでもその手法で描かれていましたが、
かなりシームレスというか整理されていたのに対して、
本作は混沌としていました。
それが一番強烈なのが楽器でいちばん好きな話でした。
はじめは仲の良い男女4人組が埼玉に
遠足へ行くという日常系の話かと思いきや、
後半から見たことない世界へと唐突に連れて行かれる。
本の表紙がまさにそれで男女4人組が
ある家にたどり着き、その家の磁場(?)によって
4人それぞれが自分の世界へと没入していく。
それに加えて家の中で繰り広げられる
他人の家族の宴会の様子も同時に描かれています。
登場人物が10人くらいいて、
それぞれの視点を行き来するからクラクラする。
今年を象徴する言葉として"post-truth"がありますが、
まさに本作は事実の向こう側にリーチしていると思います。
それは主観の強さと不確かさの両方を
バランス良く描いているから。
自分にとって都合のいいことばかりを
鵜呑みにすることは良くないなーと思うし、
他人の気持ちを想像することは必要で大切なことだと感じました。
それを説教臭く言うわけではなく、
人によって聞こえ方が大きく異なる「音」を
媒介としているのがオモシロかったです。
次はタイトルが気になっている、
ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスを読みたいです。

ドント・ブリーズ


<あらすじ>
親元を離れ、街から逃げ出すための資金が必要なロッキーは、
恋人のマニーと友人のアレックスとともに、
地下に大金を隠し持っていると噂される盲目の老人の家に強盗に入る。
しかし、その老人は目が見えないかわりに、
どんな音も聴き逃さない超人的な聴覚をもち、
さらには想像を絶する異常な本性を隠し持つ人物だった。
暗闇に包まれた家の中で追い詰められたロッキーたちは、
地下室にたどり着くが、そこで恐るべき光景を目の当たりにする。
(映画.comより)

今年の映画納めをマイルス・アヘッドとすることに
どうしても抵抗感があって絶賛大阪帰省中ですが見ました。
無茶苦茶怖かったし超面白かったです。
レイトショーで見たのにほぼ満席で、
どこにそんな需要が?!と思ったんですが、
吊り橋効果を期待したカップルがたくさんいました。
(隣のカップルは始終キスしていた)

※ここからは盛大にネタバレして書きます。

ドローンを使った印象的なシーンから映画はスタート。
鳥瞰の引きのショットで徐々に地上へ近づいていくと、
老人が若い女の子を引きずっているっていう…
この時点でろくでもなく楽しそうな出来事が待っているんだろうな、
と期待を抱かせてくれます。
主人公は若者3人組。その1人の親が警備会社に勤めていて、
親が思っている他人の部屋の鍵を拝借して、
足のつかないレベルで強盗して金を稼いでる若者達。
彼らが住んでいるのはデトロイトというのが、
本作を特別なものにしていると思います。
デトロイトは自動車産業の衰退が主な原因で、
街がどんどん荒廃していて廃墟もたくさん発生している街。
近年、映画で使われることが多く、
僕が覚えている範囲だとイット・フォローズ、ロスト・リバー、
ドキュメントだけどシュガーマンとか。
絶望感が街から伝わってくるし、
一度発展した街が死んでいる様が本作と相性バッチリ。
主人公達は娘を交通事故で殺された盲目のイラク帰還兵の家へ、
強盗に入る計画を立てて実行に移します。
その帰還兵には示談金として多額の現金が支払われたから。
しかも彼の住む家の周りは廃墟だらけで余裕〜
と思いながら金を探し始めるんですが、
この兵士 a.k.a 盲目オジさんがとんでもなかったんですなぁ。。
まず、家に侵入したときのシーンが素晴らしくて、
オジさんが寝ている部屋に辿り着くまで、
1回もカットを割らずに描かれていました。
まるで自分もそこでいるかのような感覚になるんですが、
さらに凄かったのは2階への移動。
階段を移動する様子を追いかけるのではなく、
おそらくドローンで一気にカメラを2階へと移動させるんですね。
冒頭のシーン然り、ドローンの使い方が巧みでした。
クリーピーでも上手く使われていましたし、
人ならざるものの視点という意味で、
ホラーと相性が良いのかもなーと思いました。
家への侵入がオジさんにバレてからが地獄絵図。
目が見えないんだけど家の中を熟知しているので、
主人公たちが追い詰められていく様子が
めちゃめちゃハラハラするんですね。
タイトルになっているドント・ブリーズ、
息をするな、ってことなんですが、
盲目なので音に非常に敏感。
息使いで居場所を特定して
襲ってくるんですねーそれが超怖い!!
若者たちはなんとかエスケープしようと模索するんですが、
観客が想像し得ることはオジさんが
全部シャットダウンしてくので、
見ている側も追い込まれる気持ちになりました。
目が見えないけど音に敏感、
という設定をフル活用した怖い展開を
テンポよく矢継ぎ早に提供してくるので息つく暇もない。
とくに怖かったしオモシロかったのは電気消しシークエンス。
盲目のオジさんにとっては365日24時間停電状態な訳ですが、
主人公たちは真っ暗な中で彷徨う。
見えない中でのエンカウントっぷりがたまらなかったです!
しかも、オジさんは物語が進むに連れて、
銃を撃つことに一切の躊躇を見せなくなるので、
どうなっちゃうの?!という気持ちがマシマシでした。
あとオジさんの償いの考え方が
めちゃくちゃラディカルで恐ろしかったです。
新幹線で橋口亮輔監督のハッシュを見ていたんですが、
本作と全く同じ設定、つまりはスポイトによる受精を描いていて、
そこがシンクロしたことに個人的にとても驚きました。
(全然意味合いが違うけど)
「これで助かる…」という場面を用意して、
そこから突き落とすという場面が繰り返されるので、
息つく暇もなくてあっという間でした。
とてもミニマルな設定でこれだけオモシロいものが作れるのは、
映画ならではだなーと思いました。
ラストの悲劇は終わらない演出もフレッシュで、
「おぉ〜怖っ!」という具合で好きでした。
今年の映画納めとして最高最高!

2016年12月27日火曜日

2016 MUSIC ALBUM BEST30

Views / Drake
Views

Fantome / 宇多田ヒカル

Fantôme


Stay Around / Joyce Wrice
Stay Around

Ology / gallant
Ology

Yuna / Chapters
Chapters

Malibu / Anderson .Paak
Malibu

Don't Smoke Rock / Smoke Dza & Pete Rock
Don't Smoke Rock

Sing Street OST/ V.A.
Ost: Sing Street

ANTI / Rihanna



Anti (Deluxe, Explicit)



Freetown Sound / Blood Orange
Freetown Sound

Blonde / Frank Ocean
Blonde [Explicit]

Coloring book / Chance The Rapper

The Rebellion Sessions / Black Milk&Nat Turner

The Rebellion Sessions

Carinae / The Cheers Cheers

99.9% / Kaytranada
99.90%

Twenty88 / Twenty88
Twenty88

The Yard Work Simulator/ Max Graef & Glenn Astro
The Yard Work Simulator [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRZN227)

Take Me To The Alley / Gregory Porter
Take Me To The Alley

The Divine Feminine / Mac Miller
DIVINE FEMININE

Couch Baby / Jamie Isaac
Couch Baby

HERE / Alicia Keys
Here

Fool / James Zoo
Fool [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC513)

Time River / Miho Hazama
Time River

A Seat At The Table / Solange
A SEAT AT THE TABLE

Cloak / Jordan Rakei
CLOAK

It is / JMSN
It Is

and the ANONYMOUS NOBODY / De La Soul
AND THE ANONYMOUS NOBO

SEPT 5TH / dvsn
Sept 5th

24K Magic / Bruno Mars
24K MAGIC

Groove it / iri
Groove it

2016年12月24日土曜日

2016 BEST Japanese HIPHOP

ALBUM
Somewhere / C.O.S.A × Kid Fresino
Somewhere

DAY and NITE / ISSUGI
    DAY and NITE

    ALL IN ONE EP / 呂布


    Good Morning / SALU
    Good Morning

    生活日和 / ZORN
    生活日和

    VOICE / 仙人掌
    VOICE

    Soul long / IO
    Soul Long

    PEASTA / Campanella
    PEASTA


    KAWASAKI / Mewtant Homosapience
    KAWASAKI

    Outside The Frame / AKLO
    Outside the Frame(初回盤)(CD+DVD)

    SONG




















    MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間



    <あらすじ>
    1970年代後半の5年間、ミュージックシーンから
    完全に姿を消したマイルス・デイビスは、
    慢性の腰痛に悩まされ、ドラッグや鎮痛剤の影響から、
    自宅で1人すさんだ生活を送っていた。
    そんなマイルスのもとに音楽レポーター、
    デイブ・ブレイデンが強引におしかけてきた。
    それから2日間、2人は盗まれたマイルスの最新曲のテープを
    取り戻すため思わぬ追跡劇に巻き込まれる。
    (映画.comより)

    ドン・チードル演じる、
    マイルス・デイビスが主人公の映画!
    ということで随分前から宣伝されていましたが、
    この年末にやっと公開されました。
    ただのジャズミュージシャンの映画なら分かるんですが、
    マイルス・デイビスの映画でこの仕上がりか…
    とガッカリした印象です。
    何を求めるかに寄ると思いますが、
    僕はジャズプレイヤーとしてのマイルスに
    もっとフォーカスして欲しかったです。

    ※ここからは盛大にネタバレして書きます。

    本作はドン・チードルが監督、脚本、主演を務めており、
    はっきり言ってワンマン映画です。
    実在の登場人物を描く自伝要素を持った映画の場合、
    どこを切り取るかが重要だと思っています。
    本作ではマイルスが活動を休止していた5年間を
    描いているんですが、菊地さん曰く、
    この5年でマイルスが何をやっていたかは
    明確になっていないということでした。
    なので、ほぼドン・チードルの想像の世界。
    それゆえ、街中で銃をぶっ放しながらの
    カーチェイスシーンが映画冒頭で展開されます。
    シャフト等の70年代〜80年代の
    ブラックスプロイテーションを彷彿とさせるもので、
    それ自体はテンションが上がりました。
    このカーチェイスに至るまでが
    映画のメインストーリーとなります。
    作りとしては活動休止中のシークエンスと
    回想を交互にシャッフルして描いていくんですが、
    オモシロかったのは場面の転換。
    単純にカットを切り替えるだけではなくて、
    目で見て楽しいエフェクトが盛り沢山。
    あとは映像の質のギャップも良くて、
    回想のときはフィルム撮影で味があるタッチで、
    現代のときはデジタルのパキッとした映像になっていました。
    あとは音楽。本作ではマイルスの実際の音源を
    使用しているので映画館で彼の音楽を
    大きな音で聞けるというだけで映画として
    かなりプラスになっていると感じました。
    このようにルックとして楽しめる部分が多かったんですが、
    お話の中身、組み立てがかなりお粗末でキツかった…
    まず現代シークエンスでは、
    マイルスの未公開音源のテープを巡って、
    ドンパチが繰り広げられるんですが、
    誰が何を欲しいのか?という
    動機付けが弱いなーと思いました。
    活動休止中なのでトランペットを吹くことはない、
    それはしょうがないとしても、
    ひたすらコカイン決めまくってるだけの
    ヤバい人間にしか見えない訳です。
    (実際、その側面もあったのでしょうが…)
    一方の回想シーンはアルバムのジャケットにもなっている、
    フランシス・テイラーとの関係を中心に描かれています。
    ジャズメンとミューズの関係という点で言えば、
    先日見たチェット・ベイカーの自伝映画である、
    ブルーに生まれついてとどうしても比べてしまう。
    そして比べたことで本作の雑さが気になるんですよねー
    彼女との関係でもたらされたものが
    見えにくいところが良くないのかなと思います。
    事実に縛られて物語が作れないということではなく、
    自分の想像の世界で作り上げて、
    この組み立ての悪さは監督、脚本に問題があるんだと思います。
    ただ、ドン・チードルが楽しげにマイルスを演じているので、
    やっぱり相当嬉しかったんだろうなと。
    その喜びが最大限に爆発するのが最後のシーン。
    活動休止から復活するコンサートという設定なんですが、
    そのバンド編成のメンツが最強でカッコ良過ぎた!
    本作の音楽監修を務めたRobert Glasperはピアノ、
    ギターはGary Clark, Jr. キーボードにHerbie Hancock御大!
    さらにレジェンド枠でサックスのWayne Shorter、
    ドラムはバードマンでも有名なAntonio Sanchez、
    ベースは紅一点のEsperanza Spaulding。
    2015年に結成できる夢のオールスターセッション。
    これが最後にあったのでギリギリ救われました。
    vimeoにアップロードされていたので、
    映画見なくてもいいからコレは見て欲しい!