じゃむパンの日/赤染晶子 |
方々で話題になっていたのでbbbで買って読んだ。芥川賞を受賞した小説家だというのは読み終わるまで知らず、シンプルにエッセイとして楽しめた。しかも2017年に若くしてお亡くなりになっていることを知り新しい作品は読めないのかと思うと寂しくなった。
本著はエッセイ集で京都出身の彼女の身の回りのことが朴訥に語られている。特徴的なのは言い切りっぷりと一文の短さだと思う。子どもの口調のような短文、言い切りの連発で最初は面食らったけど、独特のリズムがあり、読み始めてすぐにそれが癖になり途中からはすっかり夢中になっていた。なおかつギャグセンスもハンパなくて声出して笑った箇所が何箇所もあった。本で声出して思わず笑うことはほとんどないけど、リズムとセンスの掛け算でオモシロさが爆発していると思う。ずっとふざけているのかマジなのか分からないテンションでエッセイが続き、ラストを飾る翻訳家の岸本佐知子との交換日記は2人が楽しくふざけている様が読めて楽しかった。小説も読んでみようと思う。
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