Beat Tape by Soulflex
名前とは裏腹にバンドサウンドのインスト集。単純なワンループではなくきっちり展開があってかっこいい。もう一音目からして鳴りのダイナミックさが打ち込みとは違ってかっこいい。跋扈するローファイチルヒップホップ風インストとは全然違う。”Jerk”のウエッサイなノリも好きだし、王道ファンクな”Spinach”もいい。サックスやフルートが導入されているのはバンドならではだし「ビートテープ」としてフレッシュだった。
[Rising Verse] KHAN, NSW yoon, Fleeky Bang
SMTM11で名を大きく上げた3人の韓国のドリルシーンを代表するラッパー。フロウが全員最高過ぎてめちゃくちゃ好き。。。3人とも声色が特徴的できちんとそれに合うようなビートでラップしていて若いのに聡明だなと思う。韓国はNY、UKよりも早くドリルの多様化が進んでおり、大喜利が上手いというか、1つのテーマや流行が発生したときにそれをアップデート、進化させていくのが本当に早いしかっこいい。ドリルは音楽の背景を考えるといわゆるストリートと不可分なのは理解しているが音楽として捉えれば楽しめるはず。2023年も言っていきたい、GANG GANG GANG! あとこの曲きっかけでFreeky BangとNOELによるビーフが開戦。(大元はBLASEだが…)NOELは素行が悪すぎて全然味方できないけどラップうまー!
Soulection All Day 2023
仕事で長い時間集中するときにはよくSoulection radioを聞いている。Soulectionは青春の一つなので年月が経っても現行シーンをSoulection解釈でセレクションされており、何を聞いてもいつでもかっこいいので信頼している。新年一発目は毎年All Dayシリーズという形で複数名のミックスが公開されていて、今年は特にJeftuzのミックスがめちゃくちゃかっこいい。2000年代のR&Bなどを中心にエディット、リミックスのバンガーがこれでもかとパンパンに詰め込まれており、どれも高いクオリティなのでブチ上がった!まさに新年を祝うにふさわしい。
Rich Bourne NINE by RB NINE
Daytona Recordsからのリリース。Koo Bon-gyeomとしてSMTM11にもエントリーしておりTeamSlayに加入してゲリラサイファーで脱落している。脱落したものの、そこまで到達するのも難しいのが最近の韓国ヒップホップのレベルであり、返り血を浴びている怖すぎるジャケ同様にハードコアなスタイルでかっこいいラッパー。ドリル中心の構成でPolordared, NSW yoonは世代の勢いをバチバチに感じるし、Los, Don Mills, northfacegawdといったベテランfeat勢は適材適所な配置、全体としていいバランスとなっている。好きな曲は”Benchpress feat. Don Mills”
The Emancipation of Mimi by Mariah Carey
Jeftuz のミックスでエディットながら”We Belong Together”を久しぶりに聞いたので、オリジナルを聞きたくなった。Mariah Careyでどのアルバムが好きと言われれば、間違いなくこれ。Jermaine Dupriを中心にThe Neptunes, Kanye Westといった最高のビートと彼女のポップなメロディの相性が好き。クレジット見てたら”Mine Again”がJames Poyserだと今更知って驚いた。抜け目のないアルバム。
Neighborhood by CENJU, YAHIKO & DJ HIGHSCHOOL
CENJUとdoggear records所属のYAHIKOの2人のラッパーがDJ HIGHSCHOOLのビートを乗りこなすEP。気持ちいいシンセの音、パキッとしてる808のビートとイナたいラップの相性が良い。DJ HIGHSCHOOLのビートは聞くと彼のビートだと分かる独特なノリがある。好きな曲はCENJUの”Memories feat. Chiyori”
KANDYTOWN Billboard TOKYO LIVE
Abemaで無料配信されていたのを生で見た。昨年の傑作アルバム”LAST ALBUM”が文字通り最後のアルバムとなり、アルバムツアーの一環のライブのよう。バンド編成によるライブで、こういうケースはいつもバンドメンバーが気になるところだけどめちゃくちゃ豪華。キーボード宮川純、ベース新井和輝(King Gnu)、ドラム荒田洸(WONK)は3人でライブする予定されており、その延長に今回のバンド編成があるっぽい。彼らに加えてバンドアレンジには不可欠なマルチプレイヤーのMELRAW、マニピュレーター檜原航介という編成だった。
ライブはかなりかっこよかった。特に過去曲はサンプリングが多いので、その音がバンドで置換されると別のノリが生まれいた。 『LAST ALBUM』からだとドリルっぽいビートの“PROGRESS” を生でドラムで叩いていてかっけー!となった。各人のライブスキルも高く、なかでもKEIJUの声の通り方と安定感は圧倒的だった。本当に最高の状態で活動休止するのか…と何ともいえない気持ちに。とりあえずエアチェックしたので繰り返し聞きたい。
SANGO MIX PACK 2016-2023
SANGOによるブートレグなマッシュアップ、REMIX集。相変わらずバンガーだらけでかっこいい。2022年のヒット曲はもちろんのこと、DillaとGunnaとか意外な組み合わせもあってオモシロい。
マッシュアップ関連だとPUNPEEのがオモシロかった。今どきはRXでボーカルデータ抜くんですね。昔はインストを逆位相にして当てるとかあったけど。
あとHFがマッシュアップしまくっているというFNMNLの記事も興味深かった。高等遊民の遊び。以下ラインが興味深かった。
J-POPに関していうと、今トップに並んでるような音楽は全然面白くないと思う。なんでかっていうと、大抵はトラックに緻密で難しいコードを使ってて、そこに寄り沿うメロディを当ててるから。僕からするとそれが機械的に思えちゃう。インターナショナルなポップスのトラックはひとつのベースラインなり、コードなりで作っているんです。その上でヴォーカルのメロディがどんどん変わっていくのが面白い。僕はそっちのほうがより人間的だと感じるんです。
https://fnmnl.tv/2023/01/08/150434
good1ife by J’Kyun & Marco
SMTM11で改心した様を見せつけたJ'Kyunによるシングル。ベテランならではの安定したフローでラップ上手いなーと思うし、得意なメロウなビートの”good1ife”が特に好きだった。最後にドリルビートが入っており、もう韓国ではドリルは無視できないスタンダードとなっていることがよくわかる。
The vibe is a Chance by youra & Mandong
韓国ではダンスミュージックが中心だけどもロックやジャズにもかっこいいものがある。youraは前作EPの『Gaussian』で知って好きだったのだけど、今作は大きくシフトチェンジしてMandongというバンドとのコラボEP。彼女のアンニュイな声と比較的マイナーなトーンのバンドサウンドがあいまってかっこいい。808ベースがトレンドの中でウッドベースの音が心地よかった。
Still Hurt by Airplane James
Apple musicで新譜チェックしてたらジャケが目に止まったのと、featでRose Goldが参加していたので聞いてみた。LAのサウスセントラル出身でLAの先輩ラッパーProblemのレーベルからリリース。最近のLAっぽいサウンドでかっこいい。それこそRose Goldが懇意にしているTerrace Martinぽさもある。それはともかくRose Goldのソロアルバムを本当に待っています。
The Mind of A Saint by Skyzoo & The Other guys
2dopeboyzで知って聞いた。コンセプトアルバムで『Snowfall』というドラマの主人公であるSaintの考えにラップで深く迫った作品らしい。ビートはThe Other guysが担当しておりオーセンティックなサンプリングビートの上にかっこいいラップが乗ってくる。トランペットが生音で色気たっぷりで最高。リリックを知りたいので早くGeniusにあがってほしい。好きな曲はMVにもなっている”Straight Drop”
ぶれずにひたすら自分のスタイルを貫いてスピットし続けているかっこいいラッパーという印象だし、実際2008年から毎年アルバムリリースしているの凄すぎる。
ドラマの内容としてはクラック、コカインが蔓延した80年代のLAをストラグルする話らしいので見てみたい。Disney+で見れる。最近全然ドラマ見る気にならないのだが…
Couldn’t Wait to Tell you by Liv.e
2月にアルバムが出るらしく、その先行シングルが出てProducerとしてMndsgn, で安易なローファイではなく、ダスティーかつメロウなサウンドプロダクションは唯一無二だし、ラップのような歌のような気だるいフロウもあいまってトロける系音楽だと思う。シングルも良かったのでアルバム楽しみ。
Soul Pop City by NAUL
いつだってクオリティが高いKorean R&B。日本だとSoulflex周りなどはブラックミュージックオリエンテッドなメロウを追求していると思うけど、韓国はその追求を続けてきた歴史があり、歌もビートもその点でのクオリティは本当に高い。もともとBrown Eyed Soulというグループに所属していたNaul。今作は2018年以来のリリースらしい。ド直球シティポップの”1985”もいいけど、90sバイブス溢れるミッドチューンの”I still Love you”が好きだった。MVにも登場するアナログシンセによる後半のソロが激渋い。。。どの曲も今の基準だとめっちゃ長いんだけど、展開がきっちり用意されたマチュアっぷりはベテランだからこそ。
Dah Shinin’ by Smif-N-Wessun
XXLの記事で取り上げられていたので聞いた。若い頃クラブで死ぬほど聞いているけど、実際にアルバムとして聞くのは初めてで今聞くと新鮮だった。ベース、ドラムのみ、もしくはそこにシンプルなウワモノで構成されたサンプリングスポーツの最たるもの、みたいなサウンドがかっこいい。言い回し、サンプリングソースなど初期〜中期日本語ラップへの影響がめちゃくちゃ大きいなとも思う。ブルックリンのグループなので”Home Sweet Home”が一番たぎります。
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