一私小説書きの日乗 野性の章/西村賢太 |
エッセイに続いて日記本の3冊目を読了。本業の小説を読んでないことに気が引けるが、とりあえず日記を全部読んでみようと思う。内容としては通常運転。日常のありがたみを感じた。
2013年段階ではまだまだ芥川賞バブルが続いており作家業だけではなくタレントとしても活発に活動している。当時TOKYO MXの番組は少し見たりしてたので、その頃をレミニスした。あとは浅草キッドの2人との関係性が深まったのもこの頃で特に玉袋筋太郎氏との悪友録的な展開の数々はオモシロかった。仲良すぎて殴り合いの喧嘩した挙句、お互いお菓子持参で手打ちしてるのは笑った。また新潮社の面々との関係はあいかわらず特別で愛憎入り乱れる感じがとても好きだった。
今の時代、手書きの作家がどれだけいるのか分からないけど、一旦ノートにあらすじを書いて、それを手書きで原稿に清書するという超ローテクの作家は今後生まれないだろうから貴重な存在だったのかもしれない。終盤、身体を痛めるシーンがあり、そこで手書きの弊害がモロに出ていた。ただ本人が師匠と崇めている藤澤清造然り、往年の作家たちの手書き原稿が高値で取引されている背景を踏まえると彼の原稿もこれから他の著名な作家と同じく取り扱われるだろうと思うと本人は天国で感慨深く思っているだろうか。
食べ過ぎの日々は相変わらず続いており、痛風をコントロールするためにビールを飲んでいるところに酒飲みの執念を感じた。この日記を読むと暴飲暴食モード高まるので自戒しつつ彼に見習ってアグレッシブな飲酒ライフも楽しみたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿