2023年2月6日月曜日

2023年2月 第1週

97’s BABY by DADA

 SINCEがfeatで参加していることで知った。タイトル通りのジャケがキュートだしオーセンティックなR&Bでかっこいい。これがまだまだアンダーグラウンドレベルだ思うと韓国のレベルの高さに恐れ慄く。MckdaddyとのドリルR&Bも捨てがたいが、やはりSINCEが好きなので彼女が参加した”Trust me”が好きな曲。

Strawberry by Epik high

 韓国ヒップホップのベテランEpik HighのEP。当たり障りないといえばそれまでだけど、このくらいのキャリアになるとそれを続けることに意味があると思える内容だった。ベースとドラムとラップでぐいぐい引っ張る”Down Bad Freestyle”が好きな曲。

Slur by KONA

 女性プロデューサーKONAによるEP。4曲入りなんだけど1曲が長いこともあり聞き応え十分。EPの1曲目で6分強のインストの時点で攻めまくり。しかもそれがブロークンビーツ。久しぶりに聞いたけど2STEPリバイバルとかあるしこれからくるかも?と思えた。SUMINしかり韓国の女性のプロデューサーのエッジが効いているのかっこいい。Jiselleとの曲はブギーって感じでいいのだけど、Michael Jacksonかよ!みたいなメロディのXin Sehaが参加した”Tremble”が好きな曲。

Object by Kuonechan

 Wonsteinのインスタで知ったKuonechan。これぞKorean R&Bという感じの大好きなメロウネスで最近かなり聞いている。ビートがユニークなものが多くて繰り返し聞いても全然飽きない。Wonstein参加の”Scarecrow”はかなりのキラーチューンなんだが、もっとミニマルでドラムのエフェクトがオモシロくHookがかっこいい”Glass”が好きな曲。

ocaenfromtheblue by ocaenfromtheblue

 Korean R&Bを代表するocaenfromtheblue によるセルフタイトルアルバム。個人的にはラッパーとの絡みが多く、サウンド的にもよりR&Bよりだった”forward”が好きだけど、本作は誰にでも勧めやすいポップさがあって良かった。好きな曲はシティポップを彷彿とさせる”Close to You”

In My Mood by NSW yoon

 SMTM11で一躍シーンに躍り出たNSW yoonのEP。もちろんドリルで哀愁メロウ系で好きだった。FeatにGistとMarvというのが分かってるな〜と思ったし、彼の声とフロウはドリルにフィットしていてかっこいい。それについてHypebeast Koreaでも言及していたので、なるほどという感じ。しっかりしたアルバムを聞きたい。強めにスピットしている”Do You Love Me”が好きな曲。

9th Wonder by VMC

 VMCがレーベルとして解散するため、その花道を飾るようにリリースされたEP。各MCが思いっきりスピットしており好きだった。クルーとしては存続するらしいので、今後どうなるかはわからないけど間違いなくラップがかっこいいメンバーばかりなので皆の未来に幸あれ!と願っている。好きな曲はもちろんタイトル曲でメインメンバー勢揃いのマイクリレー”9th wonder”

My 21st Century Blues by RAYE

 今週聞いた中で一番ブチ上がったアルバム。Okayplayerの新譜紹介で聞き始めたのだけど、サウンドデザインの幅広さとかっこよすぎるボーカリゼーション、ポップとドープの混ぜ具合、全部が揃っていてめちゃくちゃかっこいい。特に”Hard Out Here.”、”Escapism.”の2曲はベーシックなブレイクビーツをベースにしているのに今まで聞いたことないサウンドでブチ上がった。オーケストラの使い方、転調、歌とラップ、どれをとっても一級品。それと同時にバラードもあるしダンスポップもあるしアルバムでいろんな音像を提示しているアーティストが個人的には好きなので最高だった。もともとソングライティングで名を上げており既に著名とはいえ、これでデビューアルバムというのだからこの先楽しみししかない。彼女はUKのアーティストでしかもここ数年の音楽の震源地であるサウスロンドン育ち。これがメインストリームど真ん中で鳴っているUKの今の勢いを感じた。
 1曲選ぶの激ムズなんだがディケイド単位の名曲になるだろう”Escapism.”が好きな曲。BBCのチャンネルでライブもアップされていたのだけど、レイドバックしたフローが死ぬほどかっこいい…日本でライブあるなら絶対に行く。

ebony by Ebony Riley

 これもOkayplayerの新譜紹介で知った。デトロイト出身でモデルの彼女によるデビューEP。R&Bど真ん中な感じは最近聞いていない中でとてもフレッシュだった。Frank Oceanの”Thinking about you”やBeyonce,Ariana Grande,Rihannaなど近年のR&Bのトップどころに深く携わるShea Taylorがメインプロデューサーとなっているのでクオリティの高さは保証済み。彼のプロデュースではないけど“Champagne” King の “Love Come Down”を大胆にサンプリングした”Draw”が好きな曲。

Communication by 八神純子

 レコ屋パトロールしてたら先月にLPがリリースされていた。ONRAのミックスで”Johannesburg”を知ってからずっと探していたレコードなので買おうかどうか悩み、とりあえず検索したらApple musicに入っていて即聞いた。いわゆるシティポップの文脈にありナイスブギーがたくさん入っているアルバム。その中でもやはり”Johannesburg”が最高としかいいようがない…シティポップならぬシティレゲエ。このキックの音は一体どんなことしたら、こんな鳴りになるのか?と毎回聞くたびに思うし歪み合う世界に疲れたらレゲエを聞くのが一番!

A440 by DJ Q & tofubeats

 UKのプロデューサーDJ QとtofubeatsのコラボEP。UKガラージmeets日本のヒップホップでかっこよかった。最近ガラージ、2STEPが日本のラップのビートで使われているケース増えている中で、本場のプロデューサーの要素と、さらにtofubeatsの日本のヒップホップへの理解度の高さが加わってこれぞプロデュース!というEPになっている。3曲とも本当にいいのだけどKohの新たな側面を見れたので”440hz”が好きな曲。

That's Life by EVISBEATS

 久しぶりのEVISBEATSのアルバムはインストアルバム。(田我流との1曲を除く)いわゆるローファイ、チルビートにおける日本の先駆者と言ってもいいと思うのだけど、彼がどうこうではなく巷にこの手のビートが溢れまくっている結果、あたりさわりないサウンドにしか聞こえなくて無念…いやそもそも自分の解像度が落ちているだけかもしれない。彼のオリジナリティがコモディティ化してしまっていると思う。ただ部屋でBGMとして流すにはマジで最高。

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