田我流がブログでオススメしてましたし、
友人のツイートの後押しもあって読んでみました。
自意識突き詰め系の文学ばっかり読んでいたので、
久々の荒唐無稽な作品で楽しかったです。
小説って自由ということを思い出させてくれる。
探偵ものなんだけどまともに捜査もしない、
腑抜けの探偵ニック・ビレーンが主人公。
事務所の家賃もろくに払えない彼に、
ある人物の紹介によって依頼がいくつか舞い込み、
それをのらりくらり解決(?)していくお話。
本作を読んで思い出したのは、
トマス・ピンチョンのLAヴァイス。
主人公は私立探偵でダラダラしているし、
世界観としてはかなり近いものがあるなぁと。
ただ、LAヴァイスはふざけたところもありながら、
引き締めるところはきっちり引き締めて、
シリアスなシーンも多かったのに対して
本作はリアリティラインを
軽々と越えてくるところがオモシロかったです。
亡くなったフランスの作家が出てきたり、
宇宙人が出てくる、依頼者が死神などなど。
ハードボイルドかと思いきやの裏切りが
そこかしこで見られました。
あと主人公の厭世観も見所だと思います。
クソだな、こんな世の中!的な姿勢と、
オレの人生こんなもんだろ、いつか死ぬだけだし
という姿勢のバランスが好きでした。
訳者である柴田元幸さんのあとがきでの、
パウルプフィクションとの対比に膝を打ちました。
他の作品がどんな感じなのか気になります。
という姿勢のバランスが好きでした。
訳者である柴田元幸さんのあとがきでの、
パウルプフィクションとの対比に膝を打ちました。
他の作品がどんな感じなのか気になります。
0 件のコメント:
コメントを投稿