2023年10月12日木曜日

2023年10月 第1週

 新譜のリリース少なかったのか?それともチェックできていないのか?という分量。先週の影響でEARTHGANGを聞きまくっていた。先週読み終えた本の一節を戒めとして引用しておきたい。

オスカーは『マジック・ザ・ギャザリング』も試してみた。それなりにカードを組み合わせてみようとしたのだ。でもそれはオスカー向きではなかった。十一歳のガキに全部巻き上げられたが、そのことを何とも思っていない自分に気付いた。自分の世代が終わりかけていることに気づいた最初の徴候だった。最新のオタクものに魅力を感じなくなり、新しいものより古いものがいいと思うようになったのだ。

falling or frying by Jorja Smith

今週一番聞いたのはJorja Smithの新しいアルバムだった。冒頭からダンスミュージック連発でここ数年の鬱憤を晴らすかのような幕開けがとにかく最高。UKのダンスミュージックが目下トレンドにある中でDrake、Black Coffeeとの”Get It Together”の四つ打ちでシーンにエントリーした彼女の本領が発揮されている。しかも流行っているものにまんま乗っかるのではなく彼女なりの色が出ているのも好きなところだった。後半はしっとり目。マチュアなムードがあって、それもまた良い。ここ数年ずっとトレンドにあるギターをメインにすえたインディーロックな曲が多くて聞きやすい。アルバムの冒頭にノリのいい曲があるととりあえず再生していつのまにか全部聞いているみたいなことが多くストリーミング時代の構成なのかなと考えたりもした。好きな曲は独特なドラムパターンが癖になる”She Feels”

For All The Dogs by Drake

息子のアドニスのアートワークが先にリークされ、ついにリリースされたDrakeのアルバム。ここ数年は彼の曲で大きく心が動かされることはほとんどなくなってしまった…新しいトライをするというよりもストリーミング至上主義というか、再生回数を稼げそうな皆が好きなテイストの曲を膨大な量つめこんでプレイリスト入ればええやん的なムードを感じるから。とは言うものの、やっぱかっこいい曲が絶対入っているから憎めないのがDrakeなのであった。そしてBARK RADIOという擬似ラジオの小ネタも入れているので、この物量は意図的であり、その流れでまさかSadeの声聞けるとは。。。それはともかくJ.Coleとの”First Person Shooter”は2人でラップゲームトークしててブチ上がるしかない。Westside GunnとのコンビネーションでおなじみのConductor Williamsを迎えた久しぶりのDrakeのAM/PMシリーズ”8am in Charlotte”はひたすらにラップをしまくるので最高だし。アートワーク同様にSNSで先にバズを作っていたSexyy Redとの”Rich Baby Daddy”はTwerkな2 Stepなんだけど上音がメロウなムードで新鮮かつSZAの参加で最高の仕上がりに。”Amen”はSango, Budgie Beatsという好きなプロデューサー2人による曲名通りのゴスペルムードで好きだった頃のDrakeを彷彿としたし。21savageとのコンビネーションでは自身はジャージーで、21savageはビートスイッチでいつもどおりのスタイルでかっこいい。(Fah-fah-fahと言うだけでこんなに様になるラッパーいるのか?)とにかく曲の分量が多いので全体が薄まって見えるのだけど丁寧に聞いていくとやっぱ好きかも…と書きながらなりました。好きな曲はやっぱ”8am in Charlott

VOIR DIRE by Earl Sweatshirt & The Alchemist

アルケミのハードワークっぷりに驚くしかないEarl Sweatshirtとの共作アルバム。チョップしてループしてドラム足して、そこにかっこいいラップがのって曲になる。ヒップホップの原点にして至高の楽曲の数々が楽しめて最高だった。ヒップホップを好きになったのはこういったシンプルさもあり初期衝動を思い出させてくれた。Vince Staplesが2曲も参加しているのは意外だなと思ったけど聞いてみるとバッチリのコンビネーション。Earlはこの手のビート以外の曲も聞いてみたい。好きな曲は”Heat Check”

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