2019年12月9日月曜日

2019年12月 第1週

12月1日
朝起きてKing Of ComedyをPrimeビデオで見た。



Taxi Driver同様にJOKERの引用作品として言及されていたので、
軽い気持ちで見てみたら、思った以上にがっつり引用で、
これを見るとJOKERをもう一度見たくなる。
自分の認識と他人の認識が乖離し続けることの恐怖でいえば、
今の時代の方が刺さるかも。
自分の才能に盲目でピュアな人なのかと思ったら、
evilな側面を持っていることが伝わる言動もあり、
そういった面を見ると、むちゃくちゃ怖い。
でも、このぐらい誇大妄想家でないと、
ぶっちぎりのスターはなれないのかもしれない。
Martin Scorseseの代表作をサンプリングしながら、
バットマンのJOKERの映画を作るという発想は、
改めてフレッシュだなーと思った。ヒップホップっぽい。
その後は電車の時間までひたすら格闘代理戦争を見ていた。
今回も感情移入少ないままに試合が始まってしまったので、
何とも言えない気持ちだった。
全然ストーリーを共有できていない佐藤連合チームに
魔裟斗チームが負けてしまったのが完全に想定外で
番組側も困っているだろう。
とはいえ勝敗でドラマが生まれて、
また思い入れが出てきて楽しめるようになる気もする。
午後に新幹線で帰京。今回もB席に人が…呪われているのか。
そんな切ない気持ちを抱えながらNETFLIXでEarthquake bird



国内の映画では表現できない、海外の俳優を使った
日本の魅力に溢れる良質なサスペンスだった。
日本語と英語のちゃんぽんだったので英語字幕で見たら、
割と意味取れて英語の勉強になった。(バイリンガルニュース的な。)
よくあるのはオリエンタリズムを誇張してるパターンだけど、
この映画はそうではなくて日本の特徴を押さえた上で、
めっちゃcoolな仕上がりになっていて感動した。
(冒頭の御茶ノ水駅の電車がクロスする美しさよ…)
国内の映画で、この質感はなかなか出ない気がする。
Exileの小林直己が出演していることでも話題になっていて、
演技が素晴らしく実態のつかめなさを体現していて、
これからどんどん活躍するんだろうなぁ。
英語と日本語のちゃんぽん映画なので英語の勉強にもなった。
忙しいだろうに英語勉強してNETFLIXの映画出演をもぎ取るって、
LDH精神というか日々己を鍛錬する人は
なんだかんだかっこいいんだよなー。
自分に甘いので憧れを持っている。
帰って諸々家事をこなしてPodcastの収録。
レイテンシーの問題なのか、ヘッドホンから聞こえる
自分の声がいつもよりだいぶ後ろになり、
それにつられて滑舌ふにゃふにゃになる瞬間が何度かあった。
とはいえ身のある話ができて今日も良かった。

12月2日
black bird booksの通販で買った、
ブラジルのグラフィティに関するzineを読んだ。
PAISAGEM DAS CIDADES 都市の風景 / 阿部航太
めちゃ高かったけどモノとしての満足感が高い。
Trash Talk Cast がオモシロくて、
最新回ではこのzineで語られる、
ブラジルのグラフィティに関する、
トークイベントの模様が配信されていて、
そちらも聞いてから読むとさらにオモシロかった。
街は誰のものなのか?というのがメインテーマ。
グラフィティを街の壁に書くことで、
自分の存在価値を確認したいというのはよく分かる。
Podcastでも語られていたけど、
公共の概念は国によって違うというのが興味深い。
日本の場合はそもそも公共のエリアが少なくて、
私有地が多い中にそこには広告が展開されていると。
一方でブラジルはもう少し公共の空間が多くて、
その中にグラフィティをボムすることの意味を
エスノグラフィーっぽい感じで色んなライターに聞いている。
回答の内容と写真と漫画のあいだのような、
赤と緑の二色刷りの画がとにかくかっこいい。
この日記でzineを作りたいなーとぼんやり思いつつ、
具体的には何もしていないので何かしよかな。

12月3日
今週はBorn 2 Rap/The Gameをずっと聞いている。



90分超の特大ボリュームで今作を最後に引退するらしい。
大ネタてんこ盛りで延々とラップしていて、
しかも最後ということもあるのかリリックもエモくて最高。
特に好きだったのは21 savageを迎えてのThe Code
互いにギャングを出自に持つ2人が
ストリートのことを歌う曲で最近流行りの
トラックがスイッチするタイプの曲なんだけど、
アカペラをブリッジにしているのが新鮮。
あとD’AngeloのDevil’s Pieもろ使いというか、
ほぼカバーみたいな曲も意表を突かれた。
West sideのラッパーだけど、それに限らない懐の深さが
最後の最後でもめっちゃ出ていて好きなラッパーだなと思う。
ラッパーの引退ほど信用できないものはないので、
まだまだキャリアは終わらないと信じている。

12月4日
第三研究室をゴニョゴニョして聞いた。
WREPは一刻も早くアーカイブ制度導入してほしい。
ZeebraとMummy-Dでラップの解説をする番組が始まるだなんて、
これは事件でしょ!ネーミングセンスもいけてる。
当たり前のようにめっちゃオモシロい。
けれど、やっぱどうしてもつきまとうのは、
Mummy-DとZeebraではここ10年で
ポジションが全く変わってしまっているということ。
常にプレイヤーでいることを求められるHIPHOPにおいて、
パイオニアで一時代を築いたZeebraはとくに目についてしまう。
Redbull 64 barsでスキルを見せつけたとは言うものの、
あの頃、あれだけ活躍していたラッパーが。。。
NORIKIYOが固執するのも分からんでもない。
それはともかくRの異常な愛情に、
さらに音楽要素を加えたことで、
さらにオモシロくなっている。
R指定のDJ KAORIのモノマネが
明らかにRhymesterのWANTED!オマージュで、
同じものを聞いていたという同志性を感じてしまった。
やっぱり彼が正義なのかもしれない。

12月5日
30/70のFluid Motionで通勤。



オーストラリアのバンドで女性ボーカルかつ、
ブラックミュージック系なアーバンな感じなので
Hiatus Kaiyoteが好きな人はマスト系。
Hiatus KaiyoteはフリーJazzな要素も色濃いけど、
Fluid MotionはもっとHIPHOP/R&B寄りなので、
僕はこちらの方が聞きやすくて好き。
通勤中に銀河の果ての落とし穴/エトガル・ケレット読了。



追いかけている少ない海外の作家の1人で今回は短編集。
前回のサマーキャンプよりも読みごたえあってオモシロかった。
主観性が強く皮肉も多いので好きな作家。
とくに好きなのはエッセイなんだけど小説もオモシロい。
去年にすばるに掲載されていたポケモンGOを題材にした
作品が掲載されていて嬉しかった。
徴兵に応じると、戦闘のために訪れた危険な場所で、
レアなモンスターがもらえるというディストピア物語。
お金がすべての価値ではないと話を描くときに、
めっちゃフレッシュな題材を使って語るのがかっこいいと思う。
一番好きだったのは最後の「パイナップルクラッシュ」
仕事終わりに夕焼けで日が落ちる瞬間を眺めながらweedを吸う。
この日常の設定もぶっ飛んでいるけど、
突然現れた女性の登場で少しずつ変化していく描写が
IQのようなLAノワールっぽさがあって好きだった。
夜にPodcastをリリース。映画JOKERの話から
芸人の話までリーチできたところがハイライトかな?
Curse wordsについて語りながら、
「クソ!」と平気でCurse wordsを使う、
私の二枚舌っぷりを聞いてみてください。
Spotify
Apple podcast

12月6日
テレワーク。音楽聴きまくり。










仕事中、トラブルに遭遇してテンション下がる。
良かれと思っていたことが急に裏切られるかも、
ってなると人間って怖いなという話だった。
夜ご飯にアラビアータを作ったんだけど、アンチョビ入れたら、
コクが出て美味しくなった。生活のちょっとしたtips。

12月7日
朝からめちゃくちゃ寒い。
早起きで健康的にPodcastを収録。
コンテンツ系中心だったので知ってないと
楽しめないかも知れなけれど、
知っている人は楽しめる話になったと思う。
編集したり、Bojack Horsemanをだらだら見たり、
昼寝したりしていたら、あっという間に夜になっていた。
夜になったので、そこからIrishmanをやっと鑑賞。



NETFLIXオリジナルコンテンツで
最も期待されていた作品と言っても過言ではない。
Martin Scorsese監督作品の、
ど直球なマフィア映画でシンプルに楽しめた。
ただ作品の時間が長い。これは劇場ではなく、
お茶の間で見られることを前提にしているから
緩いシーンもふんだんに盛り込んだのか?
つまり集中してみるというよりも、
ゆったり見る感じに寄り添っているという感じがする。
だからドラマの方が良かったのでは…という気もした。
その辺の気持ちをすべて吹き飛ばすくらいには、
デニーロ、アルパチーノ、ジョーペシ、
みんなおじいちゃんとしてかっこ良すぎる。
どうやったらこんな風に歳を取れるのか。
ペンキ屋って表現がかっこよくて、
最初の業務であーそういうこと…!
と分からせてくれるスコセッシさんが最高。
CGでイジりまくって若い頃も本人に演じさせているので
時間の経過が分かりにくいのが難点だった。
しかも回想スタイルを取っているので、
どこでキャッチアップしたのかさらに分かりにくかった。
物足りなさの原因はデニーロが板挟みになるからなのかな。
やっぱりブっ飛んでいる側でいて欲しいという
潜在的欲求があるのかもしれない。
Good Fellowsを見たくなるというのはそういうことだと思う。
中間管理職の悲哀に満ちているなと思えるということは
それぐらいには大人になったということだなと思う。

12月8日
昨日寝たの遅かったけど、9時くらい目が覚めた。
天気がよいので急いで洗濯して奥さんと駅で合流して買い物。
コージーコーナーでシュークリームが100円だったので買った。
一旦家に帰ったあと川崎まで出て諸々買い物。
montbellで極寒登山用の靴下を買った。
家がとにかく寒いのだけどお風呂あがりに、
この靴下を履くと足が冷えないという噂を聞きつけて買った。
今メルカリで物を売りまくっていて、
その中で本も売っているのだけど、
なかなか売れなくて面倒になったからブックオフへぶっ込み。
平気で10円単位の値段をつけられるとメルカリで売るかーとなる。
そのお金で町田康をサルベージした。
川崎はとにかく死ぬほど人が多くて、
何を買う、見るにしてもエネルギーを吸い取られるし、
カフェで休憩と思っても席が空いてないから座れない。
くたくたになったので帰宅。
THE MANZAIを見ながらたこ焼きを食べて
酒をグビグビ飲むという、
大学生みたいなことをして1日を終えた。

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