2018年7月16日月曜日

2018年7月 第2週

7月9日
粋な夜電波を夜ご飯準備しながら聞く。
ジャズアティチュード。
アメリカ以外のジャズの世界の広さに毎回驚く。
この辺まで掘りきれないので
ラジオで新しい音楽を知れるのはありがたい。
夜ご飯食べながらバチェラーシーズン2完走。
最終話自体はただのデートだけだから、
別に大してオモシロくなかったけど、
結局両家族との邂逅シーンが
ドキュメンタリー好きとしては一番オモシロかった。
片親で育てられたことを減点だと
多くの人に見られることを前提に
言い切れちゃうお父さんを見ると
世代によって価値観は違うことが如実にわかるし、
それに対する「I don't give a f*ck」は超名言。

7月10日
フレックスで退社後、一旦家で着替えて
C.O.S.Aと田我流のライブを見るため渋谷のWWWへ。
C.O.S.AのライブはEPリリース後、
1度見ていたけど今回も良かった。
知立バビロンチャイルドがいつもと違うビートで、
ビートレスなのが新鮮だったし、
新曲が1曲披露されてProduceはC.O.S.A自身。
マスタリング、ミックスがD.O.Iらしく、
音の鳴りが他の曲と段違いだった。
あんなに明らかに変わるのかという、
音の響き方でライブ見に来て本当に良かったと思う。
あと名曲「1AM in Asahikawa」のフックの
セルフ解説があって、
映画「ペイド・イン・フル」の
ミッチというキャラクターが乗っている車で
使われているタイヤのことをイメージしてたらしい。
NETFLIXで見れるみたいだから見る!
(ライブとは関係ないけど
読書のインタビューも最高だったな)
トリが田我流のライブ。
バックDJはMahbieでA$AP ROCKYの
「Praise The Lord」をかけるという、
外タレのライブ前みたいな始まり方。
この体制のライブを見るの始めてだったので、
何なのかなーと思っていたけど、
新曲のノリがUS新譜を意識した、
トラップ系のものが多くそれの伏線だったのかも。
(ジュークみたいなのものあった)
田我流なりの解釈が入ったトラップというべきか、
トライバルな曲だったのでアルバムが楽しみ。
とにかくバイブスが高くて
ライブの盛り上げ方が最高だった。
「やべ〜勢いですげー盛り上がる」は
曲自体も当然やべーんだけど、
その曲を歌うまでの流れのしつこさに笑ってしまった。
MahbieはDJというよりほぼサイドキックで、
そこもバイブスが高くて良かった。
あと初期の曲をビート差し替えて歌ってて、
そのビートチョイスが安易なUSメジャーでなくて、
後ろノリなビートが多かったのも、
Mahbieとのコンビネーションのおかげなんだろうか。
最後は「ゆれる」で大団円。何回聞いても良い曲。
帰りに回転すしをさくっと食べて
渋谷のTSUTAYAでCD半額だったので、
適当に何枚か借りて帰った。

7月11日
昨日借りた小袋成彬「分離派の夏」がやけに響く。
リリースタイミングのときにも聞いてたけど、
改めて夏に聞くとめちゃくちゃ効いてくる。
とくに歩いているときに、
その空間が急激にドラマティックに見えて来る。
不思議。あくまで感覚の話なんだけど、
MVに引っ張られているのかもしれない。
帰宅後「ペイド・イン・フル」を早速見た。



ドラッグディーラーたちのヒリヒリした日常が
めちゃくちゃオモシロかった。
劇中「スカーフェイス」が引用されていたけど、
温度としては逆にクールな仕上がり。
破滅への階段を登っていく過程が描かれる訳だけど、
負の連鎖というか真面目に生きようとしたって、
周りがドラッグで稼ぎまくりなら、
自分も。。と思ってしまうのは当然だよなと思った。
ラッパーのキャムロンの演じるリコの、
理性がなくアンストッパブルな鉄砲玉感が好きだった。


7月12日
去年の音源で作ったミックスを聞きながら出社。



自分で作ったのに、この曲なんやっけ?とか
このミックスはいいとか自画自賛していると、
音楽とどういう風に付き合うか考えたくなった。
ストリーミングでほぼすべて解放されて、
聞きたいときに膨大なアーカイブに即時アクセス、
耳元に流れるという一昔前から考えたら
超未来に生きている。
ゆえに1度聞いて右から左へ流れてゆくものが大半で
繰り返し聞くものが少なくなっていて、
頭に残らないし、手元にものとしても残らない。
音楽を聞いているというよりも
情報を摂取しているだけだなと思ってしまう。
じゃあ、音楽を聞くって何?という話になるのだけど、
人の音楽の聞き方にとても興味があって、
皆がどういう風に音楽とお付き合いしているのか
いつかヒアリングしまくりたいと思っている。
なんて考え事していたら腕時計を忘れていた。
小袋、宇多田の対談記事が超絶オモシロい。
インタビューという形に慣れないし意味を感じない
という話から対談に至った経緯を含めて、
意味のある情報が跋扈する世の中で、
駄話がいかにオモシロいかということがよく分かる。
つまり脱線しながら徐々に結論へ向かっていく、
その過程がオモシロいのだということ。
あらかじめ決められた結論に飽きているのかもしれない。
帰りの道中は16FLIP「Smokytown callin」



初期作品ゆえのシンプルなワンループが心地よい。
夜ご飯はフォーを作って食べた。
R+R=NOWが最近のフェイバリットなので、
NETFLIXでニーナ・シモンのドキュメンタリー鑑賞。



サンプリングソースでしか彼女のことを知らなくて、
その人生がどういったものかよく分かる、
素晴らしいドキュメンタリーだった。
自分のその場の感情で生きるというのは、
大人になると稚拙なように見えてしまうけど、
正直に生きていることのかっこよさもあると思う。
クラシックを愛した彼女が人種を理由に拒絶され、
そこからジャズ、ポップスの世界で活躍するのは
運命で決まっていたのかもしれない。
公民権運動に傾倒する姿勢は
音楽と政治が密接に関係する
今のアメリカの雰囲気を先取りしている。
あと躁鬱病のくだりは今のカニエと
すごいシンクロして見えて、
激しい感情に委ねるまま生きている。
リスペクトゆえのサンプリングの多さなのか。
改めて聞き直したいニーナ・シモン。

7月13日
なんとなくBiggieの「Ready to Die」聞きながら出勤。
仕事中に上司に急に誘われて、
仕事終わりに飲みに行くことに。
入社して1ヶ月半経った中で、
そこはそうなってるんですね的なことを
知ることができたので良かった。
仕事も大事だけど人間関係のバランス知るのも大事。
結構飲んで酔っていたので、お風呂入ってすぐに寝た。

7月14日
10時すぎに起床。暑い。暑すぎる。
五反田で開催されているファミリーセールへ行った。
めちゃくちゃ人がたくさんいて、
さながら戦場みたいになっていた。
BGMがはじめパーティーミックスみたいな感じだったのに、
途中から90's HIPHOPばっかりかかって
客層と音楽のミスマッチで起こる
磁場の歪み具合にテンション上がった。
試着しようと思って並んでいたら、
試着室を管理しているスタッフのもとに
後輩らしき人がきて、
「これ試着中におしっこ漏らされたみたいで…」
と言いながら股間が濡れた
カーキーのハーフパンツを持ってきた。
あまりにも想像できない出来事すぎて、
スタッフの2人は笑うこともできずに呆然としていた。
結局、何点か購入したけど
人混みに紛れず買い物できるくらい
リッチになりたいものよ。

7月15日
朝起きてNETFLIXで「お盆の弟」鑑賞。



マイリストに登録して放置していたのを忘れてて、
季節柄、そういえば思い出して見てみた。
渋川清彦×光石研という最高に渋い組み合わせで、
大人になりきれない大人をテーマに
描いているのだから最高に決まっている。
映画監督が主人公なので私小説的なことなのかな、
と勘ぐったりできるメタ構造になっているのがオモシロい。
家の中でのショットが多いのだけど、
これを見ると是枝監督作品の
空間ギチギチな家の撮影力のレベルの高さがよく分かる。
でも僕はこの作品のモノクロなところと
ワンショットの多用はとても好き。
日本の現代劇でモノクロってかなり珍しいし、
見た目には地味になるから勇気がいることだと思うけど、
引き算の美学があったと思う。
いつまでも夢を追いかけて現実逃避してしまう、
その状態から抜け出さなきゃいけないことは
現実に存在するのだけど、
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」
というような呪いの言葉もあり、
夢=呪いであることを考えたりした。
宇多田ヒカルのアルバムの
レンタルが始まっていることを知り、
最寄りのTSUTAYAへ。
その道中でSofa King Frydayを聞く。
田島貴男、ヤマタツのライブに行った話がオモシロかった。
両方ともライブで見たことがあるけど、
人間というより1個のエネルギー体から
声が出てるとイメージできるくらいに
パワフルなのが印象に残っている。
とくに山下達郎のライブは音楽好きな人は
絶対行っておいたほうがいいと思う。
ライブの価値観が変わるくらいの感覚を味わえるので。
(「蒼氓」で死ぬほど号泣した思い出)
帰宅後、日記を書きながら宇多田ヒカルを心して聞く。

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音のリッチさがスピーカーからビシビシ伝わってくる。
今回のアルバムで一番興奮したのは、
クリス・デイブが参加していること。
日本のポップス最高峰の歌手のアルバムに
彼がスタジオミュージシャンとして参加している、
この感じがたまらないんだよな。ワールドワイドォォ。
まだ2回くらいしか聞いてないけど
「誓い」「Too Proud」「残り香」が好きかな。
お腹が全然空かないのでビール飲んで、
ソファで延々ダラダラしていた。
NETFLIXで「DJにフォーリンラブ」鑑賞。



味のしないコメディ見たい気分だったので見た。
あと主演のギリアン・ジェイコブスが好きだから。
原題はibizaで、はじめ「なんて軽薄なタイトルを…」
と思っていたけど中身と邦題がばっちり一致していた。
女性版ハングオーバーなノリが楽しい。
予定調和で進むかと思いきや、
このタイプに珍しい終わり方で新鮮だった。
映像見るのも飽きたので読書して就寝。

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