ケンタとジュンとカヨちゃんの国
大森立嗣監督作品。
フィルモグラフィーを追いかける一環で見ました。
最新作のまほろ駅前狂騒曲は残念な感じでしたが、
本作は大森監督のヒリヒリした部分が
滲み出ていて素晴らしかったです。
主人公はケンタとジュンで、
2人は児童施設からずっと一緒にいる仲で、
壊し屋として働いています。
終わりのない地獄のような日常に終止符を打ち、
すべてをぶち壊した先を探して旅に出る、
ロードムービーとなります。
松田龍平、高良健吾、安藤サクラと
現在の邦画界を担う若手俳優が
共演してる姿を見るだけでも楽しい。
先が見えない中で毎日を精一杯生きる姿は、
刹那的でありながらも羨ましい。
大人になると先を見通して将来どうするか?
ってことを考えたりすると思うんですけど、
彼らは今日1日をひたすら凌いでいく。
全部ぶっ壊したんだから、何かあるはず。
つまり、見たことのない景色、
もっと俯瞰でいえば「国」があるはずだと。
けれど、周りを取り払っても
自分が変わらないと何も変わらない。
そんなことを痛烈に叩きつけてくる。
それが顕著なのがケンタと兄の面会シーン。
面会窓に映るケンタと兄貴が同じ方向を見ている
という演出は本当に素晴らしかった!
残り2作品なので全部見たいと思います。
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